すい)” の例文
大和川やまとがわ淀川よどがわの二すいをひいてほりの長さを合計ごうけいすると三八町とかいうのだから、もって、いかにそのおおげさな築城ちくじょうかがわかるであろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「では、あの、ざくざくいた氷水を。ただすいというのよ。もし、ご近所にあったら、ほんとに済みません」
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
カップにすこし残っていたソーダすいを割ったウイスキーを口にしながら上野駅の印象の続きを浮べてみた。
青い紐 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「ぼくはね、すいとうのほかにはっかすい用意よういしたよ。すこしやろうか。たびてあんまり心持こころもちのわるいときはちょっとむといいっておっかさんがいったぜ。」
いちょうの実 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それからレモンすいも欲しいし、ついでにチョコレートと南京豆なんきんまめとを買ってちょうだいなと、彼に金を渡した。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
らないおとこが、さけんだり、ソーダすいんだり、また、蓄音機ちくおんきをかけたりして時間じかんついやしていました。いつか、自分じぶんがそうであったのだ、かれおもってていました。
銀のつえ (新字新仮名) / 小川未明(著)
このときのじっけんでは、アンモニアすいをつくれたものの、かたまらず、かんぜんなろしゃになりませんでしたし、あまりくさいので、いったんうちきることにしました。
それゆえこの四つに帰る道があるので、に帰るのはそれからすいとして鳥に食わすのがすなわちふうに帰るのであるという説明なんです。大抵まあ僧侶は皆鳥に食わせる。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
五行とはもくきんすいの五種にて、その名目は『書経』の中に出てあるけれど、これを一般に吉凶禍福の判断に用うるようになりたるは、秦漢の時代より後ならんと思う。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
大江山酒天童子おおえやましゅてんどうじ電気人形、女剣舞、玉乗り、猿芝居、曲馬、因果物、熊娘、牛娘、角男つのおとこ、それらの大天幕てんと張りの間々あいだあいだには、おでんや、氷屋、みかんすい薄荷水はっかすい、十銭均一のおもちゃ屋に
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
だいみょうも こじきも おなじ つきつきすいふうの うつけものらッ!
一休さん (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
シロップすい 冬付録 病人の食物調理法の「第百四十六 シロップ水」
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
江戸宗家を初めすいの御三家が並々ならぬ信仰を寄せているゆえ、将軍家自らが令してこれに法格を与え、貫主かんすは即ち十万石の格式、各支院の院主は五万石の格式を与えられているところから
ヱンスデー すい曜日
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
まさに、ここ梁山泊も、芦荻ろてきすいをへだてるのみで、ぐるりと、彼方の岸は、官軍の猛威に包囲され終った形とはなってきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしどこかのいすにこしかけて、アイスクリームをべ、つめたいソーダすいひともあったでしょう。ぼくは、このうまも、このおとこも、なぜにやす自由じゆうがもてないのかとふしぎにかんじました。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そうだ。わすれていた。ぼくすいとうにみずをつめておくんだった。」
いちょうの実 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
レモンすい 秋 第二百三十 赤茄子の味
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「いま、涪江ふこう水嵩みずかさは高い。敵の陣地を一すいに洗い流してしまえ」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)