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まつろ
ふりがな文庫
“
末路
(
まつろ
)” の例文
周三はまた、「
何點
(
どこ
)
か俺の
生母
(
せいぼ
)
に似た
點
(
とこ
)
がある。」と思ツた。で何となく
懐慕
(
なつか
)
しいやうにも思はれ、また其の
淋
(
さび
)
しい
末路
(
まつろ
)
が
哀
(
あはれ
)
になツて
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
遠き故事を引くにも及ばず、近き
例
(
ためし
)
は源氏の
末路
(
まつろ
)
。
仁平
(
にんぺい
)
、
久壽
(
きうじゆ
)
の盛りの頃には、六條判官殿、
如何
(
いか
)
でか其の一族の
今日
(
こんにち
)
あるを思はれんや。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
およそ古今の
革命
(
かくめい
)
には必ず非常の
惨毒
(
さんどく
)
を流すの常にして、
豊臣
(
とよとみ
)
氏の
末路
(
まつろ
)
のごとき人をして
酸鼻
(
さんび
)
に
堪
(
た
)
えざらしむるものあり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
「長いあいだ、わがままを申しました。かくのごとき
末路
(
まつろ
)
へお誘いいたしたのも、私のせいだったかもしれません。血気、やむにやまれぬ
我武者
(
がむしゃ
)
の私の」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けたゝましく
郵便脚夫
(
いうびんきやくふ
)
が
走込
(
はしりこ
)
むのも、
烏
(
からす
)
が
鳴
(
な
)
くのも、
皆
(
みな
)
何
(
なん
)
となく
土地
(
とち
)
の
末路
(
まつろ
)
を
示
(
しめ
)
す、
滅亡
(
めつばう
)
の
兆
(
てう
)
であるらしい。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
しかし、このねずみはりこうなねずみでありましたから、いま、こんなふうになってしまったバケツに
対
(
たい
)
して、なにもいいませんでした。ただ
心
(
こころ
)
の
中
(
なか
)
で、その
末路
(
まつろ
)
を
憐
(
あわ
)
れんでいたのであります。
ねずみとバケツの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「実にうまく出来ている。悪人の
末路
(
まつろ
)
は皆こんなものだ」
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
末路
(
まつろ
)
再
(
ふたゝ
)
び
讖
(
しん
)
を成せるは、
悲
(
かな
)
しむべきかな。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
兎
(
と
)
ても角ても叶はぬ命ならば、御所の
礎
(
いしずゑ
)
枕
(
まくら
)
にして、
魚山
(
ぎよさん
)
の
夜嵐
(
よあらし
)
に
屍
(
かばね
)
を吹かせてこそ、
散
(
ち
)
りても
芳
(
かんば
)
しき
天晴
(
あつぱれ
)
名門
(
めいもん
)
の
末路
(
まつろ
)
なれ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
畏れ多くはあるが、
足利
(
あしかが
)
将軍家も、もうぜひなき
末路
(
まつろ
)
とはお考えになりませんか
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
即
(
すなは
)
ち
人
(
ひと
)
と
家
(
いへ
)
とは、
榮
(
さか
)
えるので、
恁
(
かゝ
)
る
景色
(
けしき
)
の
俤
(
おもかげ
)
がなくならうとする、
其
(
そ
)
の
末路
(
まつろ
)
を
示
(
しめ
)
して、
滅亡
(
めつばう
)
の
兆
(
てう
)
を
表
(
あら
)
はすので、
詮
(
せん
)
ずるに、
蛇
(
へび
)
は
進
(
すゝ
)
んで
衣
(
ころも
)
を
脱
(
ぬ
)
ぎ、
蝉
(
せみ
)
は
榮
(
さか
)
えて
殼
(
から
)
を
棄
(
す
)
てる、
人
(
ひと
)
と
家
(
いへ
)
とが、
皆
(
みな
)
他
(
た
)
の
光榮
(
くわうえい
)
あり
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
前には邦家の
急
(
きふ
)
に當りながら、
後
(
うしろ
)
には人心の赴く
所
(
ところ
)
一ならず、何れ變らぬ亡國の
末路
(
まつろ
)
なりけり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
聞きおわった
蔦之助
(
つたのすけ
)
は、こおどりせんばかりによろこんだ。
武田滅亡
(
たけだめつぼう
)
の
末路
(
まつろ
)
をながめて、
悲憤
(
ひふん
)
にたえなかったかれは、伊那丸の
行方
(
ゆくえ
)
を、
今日
(
こんにち
)
までどれほどたずねにたずねていたか知れないのだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれどやがて、その年十二月十九日の頃には、世人はもっともっと深刻な浅ましき武門の
末路
(
まつろ
)
を見た。それは村重やその一族が織田軍の手に
委
(
ゆだ
)
ねて行った妻子老幼、召使の女子たちの処分であった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あかざる慾のためにこのみにくき
末路
(
まつろ
)
はなにごと。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(
鷺山
(
さぎやま
)
の道三もだ! ろくな
末路
(
まつろ
)
を
遂
(
と
)
げまい)
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
悪入道
(
あくにゅうどう
)
の
末路
(
まつろ
)
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
偽帝
(
ぎてい
)
の
末路
(
まつろ
)
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
末
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
“末”で始まる語句
末
末期
末裔
末枯
末子
末世
末梢
末席
末代
末始終