朝鮮てうせん)” の例文
此大勢このたいせいもつ推算すゐさんすると、朝鮮てうせん臺灣等たいわんとう輸入超過ゆにふてうくわ合算がつさんしても、年末迄ねんまつまでには一おく六七千萬圓まんゑん大凡おほよそ豫想よさういたのであつた。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
日本人中にほんじんちうには今日こんにちでもなほ外人ぐわいじんたいして臺灣たいわんを「フオルモサ」、樺太かはふとを「サガレン」、朝鮮てうせんを「コレア」旅順りよじゆんを「ボート・アーサー」
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
面啖めんくらつて、へどもどしながら、そんななかでもそれでも、なん拍子ひやうしだか、かみなが工合ぐあひひ、またしまらないだらけたふうが、朝鮮てうせん支那しな留學生りうがくせいら。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
滿洲まんしう朝鮮てうせん? ひどくまたおもつたもんだね。だつて、御前おまへ先刻さつき滿洲まんしう物騷ぶつさういやだつてつたぢやないか」
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
諫皷かんここけふかうしてとりおどろかずと申あへりいまもつぱら江戸えど大傳馬町おほでんまちやうより山王御祭禮さんわうごさいれいつゞみつくりもの出し祭禮の第一番に朝鮮てうせん馬場ばばにおいて上覽しやうらん是あるなり往古わうこ常憲院じやうけんゐんさま御代までは南傳馬町のさるのへいを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かつて亀戸かめどもり隅田すみだきしに、また朝鮮てうせん台湾たいわん満州まんしう
朝鮮てうせんおよび臺灣等たいわんとうぶんくはへても一おく七千萬圓まんゑんであつて、大正たいしやうねんほゞ同額どうがく輸入超過ゆにふてうくわであつた以外いぐわいかくごと少額せうがくんだことは近年きんねんるゐのないことである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
「もし駄目だめなら、ぼく學校がくかうめて、一層いつそいまのうち、滿洲まんしう朝鮮てうせんへでもかうかとおもつてるんです」
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
たゞ息子むすこ一人ひとりあつて、それが朝鮮てうせん統監府とうかんふとかで、立派りつぱ役人やくにんになつてゐるから、月々つき/″\其方そのはう仕送しおくりで、氣樂きらくらしてかれるのだとことだけを、出入でいり商人しやうにんのあるものからみゝにした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)