あげ)” の例文
新字:
府庫ふこうちには蜀江しよくこうにしき呉均ごきんあや氷羅ひようら罽氈せん雪穀せつこく越絹ゑつけんあげかぞふべからず。わう、こゝにおい傲語がうごしていはく、われうらむらくは石崇せきそうざることを、石崇せきそうまたしからんと。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いたはし胡坐あぐらいてあしおさへたなははしわら/\ママしてちより/\とひたひうへまであげてはみぎしりまはしてくつとなはうしろく。なはそのたび土間どまちる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
問ずこううたがはしきは之をあげよと衣裳いしやうに血を引飛石にの付たるにて殺したるは傳吉ならんとうたがはれ拷問がうもん嚴敷きびしき堪兼たへかねて罪に伏せしと傳吉並に專より申立しが此儀このぎ如何いかなるやと云るれば伊藤いとうおもて
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
提灯ちやうちん花籠はなかごさきつた。あとからはむら念佛衆ねんぶつしうあかどう太皷たいこくびけてだらりだらりとだらけたたゝきやうをしながら一どうこゑあげいてつた。ひつぎ小徑こみちけて大道わうらいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
たもちしと云事あり是等は即ち理外りぐわいの物語りにて天地てんちの間に不思議の有しことはあげかぞへ難し切れて助かる道理は無しと雖も世界の不思議神佛しんぶつの利益は無にも非ずさすれば其方の父富右衞門も蘇生そせいいたすじき者でも無い隨分ずゐぶん神佛を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)