少々しょうしょう)” の例文
貴方あなた少々しょうしょうねがいがあってたのですが、どうぞ貴方あなたわたくしと一つ立合診察たちあいしんさつをしてはくださらんか、如何いかがでしょう。』と、さりなくハバトフはう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それでそち母人ははびとは、今日きょうここついでわし本体ほんたい見物けんぶつして、それを土産みやげってかえりたいということのようであるが、これは少々しょうしょうこまった註文ちゅうもんじゃ。
ほんとうに、二人ふたりは、あめも、またかぜいて、少々しょうしょうなみたかいようなでも、ふねっておきて、あみったり、さかなったりしたのであります。
一本の釣りざお (新字新仮名) / 小川未明(著)
少々しょうしょう無理なねがいですがね、身内に病人があって、とても医者の薬ではなおらんにきまったですから、この医王山でなくってほかにない、私が心当こころあたりの薬草を採りに来たんだが、何、ねえさんは見懸みかけたところ
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それでも取次とりつぎの小娘こむすめにはわたくし言葉ことばがよくつうじたらしく、『承知しょうちいたしました。少々しょうしょうちくださいませ。』とって、きびすをかえしていそいでおくはいってきました。
少々しょうしょうへだたったところには、たかおおきなまつがありました。うえ冬空ふゆぞらは、ゆきゆきがはやくて、じっと下界げかいおろしていました。百しょういえは、ここからまだとおかったのです。
百姓の夢 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少々しょうしょう陰気いんきくさいはなしで、おききになるに、あまりいお気持きもちはしないでございましょうが、った物語ものがたり現世げんせ方々かたがたに、多少たしょう御参考ごさんこうにはなろうかとぞんじます。