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こもど
ふりがな文庫
“
小戻
(
こもど
)” の例文
つかつかと
行懸
(
ゆきか
)
けた与吉は、これを聞くと、あまり自分の
素気
(
そっけ
)
なかったのに気がついたか、
小戻
(
こもど
)
りして
真顔
(
まがお
)
で、眼を一ツ
瞬
(
しばだた
)
いて
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さっき「今日は」と真先に立って来た娘がしげしげと私を振りかえって見ていたが
小戻
(
こもど
)
りして不意に私を抱き上げて何も言わないで頬ずりした。
山の手の子
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
免
(
ゆ
)
るせ、かなんかで、
入口
(
いりぐち
)
の
敷居
(
しきゐ
)
に
腰
(
こし
)
をかける、
例
(
れい
)
のが
驅
(
か
)
け
下
(
お
)
りて
靴
(
くつ
)
をぬがせる、
見
(
み
)
とも
無
(
な
)
いほど
睦
(
むつ
)
ましいと
言
(
い
)
ふは
彼
(
あ
)
れの
事
(
こと
)
、
旦那
(
だんな
)
が
奧
(
おく
)
へ
通
(
とほ
)
ると
小戻
(
こもど
)
りして、お
供
(
とも
)
さん
御苦勞
(
ごくらう
)
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
つか/\と
行懸
(
ゆきか
)
けた
與吉
(
よきち
)
は、これを
聞
(
き
)
くと、あまり
自分
(
じぶん
)
の
素氣
(
そつけ
)
なかつたのに
氣
(
き
)
がついたか、
小戻
(
こもど
)
りして
眞顏
(
まがほ
)
で、
眼
(
め
)
を
一
(
ひと
)
ツ
瞬
(
しばだた
)
いて
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と、
却
(
かへ
)
つて
坂下
(
さかした
)
へ
小戻
(
こもど
)
りにつか/\と
近
(
ちか
)
づいたが、
餘
(
あま
)
り
傍
(
そば
)
へ
寄
(
よ
)
ると、
靄
(
もや
)
が、ねば/\として
顏
(
かほ
)
へ
着
(
つ
)
きさうで、
不氣味
(
ぶきみ
)
で
控
(
ひか
)
へた。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
と
小戻
(
こもど
)
りして、
及腰
(
およびごし
)
に、
引
(
ひつ
)
こ
拔
(
ぬ
)
くやうにバスケツトを
掴
(
つか
)
んで、
慌
(
あわ
)
てて
辷
(
すべ
)
つて、
片足
(
かたあし
)
で、
怪飛
(
けしと
)
んだ
下駄
(
げた
)
を
搜
(
さが
)
して
逃
(
に
)
げた。
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
さうな
顏
(
かほ
)
をしたが、
女
(
をんな
)
もそツと
立
(
た
)
つて
來
(
く
)
る。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
何
(
なん
)
でございます、まあ、」と
立停
(
たちどま
)
つて
居
(
ゐ
)
たのが、
二
(
ふた
)
ツばかり
薄彩色
(
うすさいしき
)
の
裾捌
(
すそさばき
)
で、
手
(
て
)
にした
籠
(
かご
)
の
花
(
はな
)
の
影
(
かげ
)
が、
袖
(
そで
)
から
白
(
しろ
)
い
膚
(
はだ
)
へ
颯
(
さつ
)
と
透通
(
すきとほ
)
るかと
見
(
み
)
えて、
小戻
(
こもど
)
りして、ト
斜
(
なゝ
)
めに
向合
(
むきあ
)
ふ。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
で、滝のある位置は、柳の茶屋からだと、もとの道へ
小戻
(
こもど
)
りする事に成る。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
戻
常用漢字
中学
部首:⼾
7画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父