トップ
>
審
>
いぶか
ふりがな文庫
“
審
(
いぶか
)” の例文
勿論
(
もちろん
)
、
外形
(
ぐわいけい
)
に
現
(
あらは
)
れても
何
(
なに
)
も
審
(
いぶか
)
しい
點
(
てん
)
はないが、
少
(
すこ
)
しく
私
(
わたくし
)
の
眼
(
め
)
に
異樣
(
ゐやう
)
に
覺
(
おぼ
)
えたのは、
總
(
さう
)
噸數
(
とんすう
)
一千
噸
(
とん
)
位
(
くらゐ
)
にしては
其
(
その
)
構造
(
かうざう
)
の
餘
(
あま
)
りに
堅固
(
けんご
)
らしいのと
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
しおらしい
女人
(
ひと
)
かと思いめぐらすときに、あまりに違った有様に、もしや違った人の
頁
(
ページ
)
を繰って見たのではないかという
審
(
いぶか
)
しみさえも添った。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
五十だ、君はきっと、その年でと
審
(
いぶか
)
しく思うだろうね。実際親父はもう、半分位気が違っていたのかも知れない。若い時分からの女と酒の毒でね。
疑惑
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
(間)消えたように無くなったのか、始めから此処に居なかったのか、人々は互いに
審
(
いぶか
)
り合うほどに、素早く身を隠してしまったのでござります。
レモンの花の咲く丘へ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
時代と云ふものは誰が作るのかと、自分は
審
(
いぶか
)
しくなつた。彼が消極的な言葉を吐くと、その反対に自分は何か勇しいことが云ひたくてならなかつた。
現代詩
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
▼ もっと見る
いずれも
審
(
いぶか
)
りながらそちらへ駆け付けて見ると、一間四方もあるような四角な天然石を立てて、それに何やら彫刻してある。側によってその字を読むと、英文と日本文とで
月世界跋渉記
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
栗原は主馬より三つ年長である、彼は主馬の話を聞いて
審
(
いぶか
)
しさに眼をすぼめた。
山椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
老人は
審
(
いぶか
)
しさうな眼つきをしながら、ぢつと杜子春の顔を見つめました。
杜子春
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
審
(
いぶか
)
しげに家の中を見廻す。ふと、二階の声を聞きつける。
世帯休業
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
と私は
審
(
いぶか
)
つた。
みなかみ紀行
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
成程
(
なるほど
)
、
此處
(
こゝ
)
から
大佐等
(
たいさら
)
の
住
(
すま
)
へる
海岸
(
かいがん
)
の
家
(
いへ
)
までは三十
里
(
り
)
以上
(
いじやう
)
、
飛
(
と
)
ぶ
鳥
(
とり
)
でもなければ
通
(
かよ
)
はれぬ
此
(
この
)
難山
(
なんざん
)
を、
如何
(
いか
)
にして
目下
(
もつか
)
の
急難
(
きふなん
)
を
報知
(
ほうち
)
するかと
審
(
いぶか
)
るのであらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「今日はほんとに変な日じゃ」長者は左膳の走って行くその
大仰
(
おおぎょう
)
な様子を見て、
審
(
いぶか
)
しそうに云うのであった。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
親友の口からそう
極
(
きわ
)
めがつけられているのを、見も逢いもせぬ私が、
何故
(
なぜ
)
美人にしてしまうのかと、
審
(
いぶか
)
しまれもしようが、私が作物を通して知っている一葉女史は
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
老人は
審
(
いぶか
)
しそうな眼つきをしながら、じっと杜子春の顔を見つめました。
杜子春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と私は
審
(
いぶか
)
った。
みなかみ紀行
(新字新仮名)
/
若山牧水
(著)
其人
(
そのひと
)
今
(
いま
)
や
新聞
(
しんぶん
)
の
題目
(
だいもく
)
となつて
世人
(
よのひと
)
の
審
(
いぶか
)
る
旅路
(
たびぢ
)
に
志
(
こゝろざ
)
したといふ、
其
(
その
)
行先
(
ゆくさき
)
は
何地
(
いづこ
)
であらう、
其
(
その
)
目的
(
もくてき
)
は
何
(
なん
)
であらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そういうのへ、九女八は
審
(
いぶか
)
しそうに顔を向けた。静枝へいっているのではないと思ったからだった。
市川九女八
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
紋太郎は心中
審
(
いぶか
)
りながら、逢っては面倒と思ったので林の中に身を隠し木の間から様子を窺った。
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
理智光院は最初は解らないかのように、
審
(
いぶか
)
しそうに眺めたが、急に地上へひざまずいた。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「おや君はどなたです?」その少年は
審
(
いぶか
)
しそうに訊いた。その言葉は土人語である。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それにしても甥御が変装して、闘牛場へわざと出て行かれて、角に突かれて何故死なれたかと、閣下には
審
(
いぶか
)
しく思われましょうが、それは甥御にこの私が謎をかけたからでございます。
闘牛
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その人猿は最初のうちは地に落ちている肉の片を
審
(
いぶか
)
しそうに見ていたが、とうとう片手で取り上げて口へ持って行って噛み付いたが、生肉の味とは似ても似つかぬ微妙な味に驚いたか
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
とお島は意外だったので、
黒布
(
くろぬの
)
の中で声を上げた。しかしその次の瞬間には、
黒布
(
くろぬの
)
は既に取り去られていた。お島は鏡中の世界を見た。三人の男女が
審
(
いぶか
)
しそうに、人形を取り上げて調べている。
十二神貝十郎手柄話
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「竹原入道の二人の息子、この頃の振る舞いちと
審
(
いぶか
)
しく……」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
茅野雄には浪江の云った言葉が、
審
(
いぶか
)
しいものに思われた。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
とオースチン師は
審
(
いぶか
)
しそうに、相手の顔を見詰めたが
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その様子を鬼王丸は
審
(
いぶか
)
しそうに眺めていたが
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「何んだ?」と信玄は
審
(
いぶか
)
しそうに訊いた。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
が、ややあって、
審
(
いぶか
)
しそうにいった。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と佐原嘉門が
審
(
いぶか
)
しそうに訊いた。
猫の蚤とり武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と、
審
(
いぶか
)
しそうに早瀬が訊くと
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
審
(
いぶか
)
しそうにそういった。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と信玄は
審
(
いぶか
)
しそうに
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
審
常用漢字
中学
部首:⼧
15画
“審”を含む語句
不審
審判官
審判
審判者
審問
審配
御不審
不審気
不審氣
不審牢
審美的
不審紙
審議
審判人
不審顔
予審判事
審美眼
審言
審食其
陪審官等
...