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天満
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てんま
ふりがな文庫
“
天満
(
てんま
)” の例文
旧字:
天滿
渡辺祥益といって
天満
(
てんま
)
に住んでいた四条派末期の先生の作で、その画風は本格的で温柔そのものであった。図は
箕面
(
みのお
)
の滝の夏景である。
大切な雰囲気:03 大切な雰囲気
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
大阪では
天満
(
てんま
)
の与力内山彦次郎が殺されたというに、まだその犯人がわからない、江戸では、上使の中根一之丞が長州で殺された。
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
鈴木町
(
すゞきまち
)
の代官
根本善左衛門
(
ねもとぜんざゑもん
)
に
近郷
(
きんがう
)
の
取締
(
とりしまり
)
を托したのが一つ。
谷町
(
たにまち
)
の代官池田
岩之丞
(
いはのじよう
)
に
天満
(
てんま
)
の東照宮、
建国寺
(
けんこくじ
)
方面の防備を托したのが二つ。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「それッ、江戸の廻しもの唐草銀五郎、またしきりにそこらを
嗅
(
か
)
ぎまわる
天満
(
てんま
)
浪人や、手先の犬どもを、一
網
(
もう
)
打尽
(
だじん
)
にしてしまえ」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
京の
祇園会
(
ぎおんえ
)
や
大阪
(
おおさか
)
の
天満
(
てんま
)
祭りは今日どうなっているか知らないが、東京の祭礼は実際においてほろびてしまった。しょせん再興はおぼつかない。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
やがて
天満
(
てんま
)
から馬場の方へそれて、日本橋の通りを阿倍野まで行き、それから阪和電車の線路伝いに美章園という駅の近くのガード下まで来ると
アド・バルーン
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
大塩中斎
(
おおしおちゅうさい
)
に諌言をし、一揆(
天満
(
てんま
)
から兵を挙げ、大阪の大半を焼き打ちにかけ、悪富豪や城代を征め、飢民を救済しようとしたので、世人、
天満焼
(
てんまやけ
)
と称したが)
前記天満焼
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
同じ月の十四日には大坂にも打ちこわしが始まって、それらの徒党は
難波
(
なんば
)
から西横堀上町へ回り、
天満
(
てんま
)
東から西へ回り、米屋と酒屋と質屋を破壊して、数百人のものが捕縛された。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
歩行
(
あるき
)
出す、と暗くなり掛けた影法師も、
烈
(
はげ
)
しい人脚の塵に消えて、
天満
(
てんま
)
筋の
真昼間
(
まっぴるま
)
。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
市の職業紹介所の門を出ると、
天満
(
てんま
)
行きの電車に乗った。紹介された先は毛布の問屋で、私は女学校卒業の女事務員です。どんより走る街並を眺めながら私は大阪も面白いと思った。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
或
(
あるい
)
は又ヨジユムを作って見ようではないかと、色々
書籍
(
しょじゃく
)
を
取調
(
とりしら
)
べ、
天満
(
てんま
)
の
八百屋市
(
やおやいち
)
に行て昆布
荒布
(
あらめ
)
のような海草類を
買
(
かっ
)
て来て、
夫
(
そ
)
れを
炮烙
(
ほうろく
)
で
煎
(
いっ
)
て
如何
(
どう
)
云う
風
(
ふう
)
にすれば出来ると云うので
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
後の鬼丸(これは大和の前鬼後鬼より採った名か)、
天満
(
てんま
)
の力蔵、今日の命知らず、今宮の早鐘、脇見ずの山桜、夢の黒船、髭の
樊噲
(
はんかい
)
、
神鳴
(
なるかみ
)
の孫助、さざ波
金碇
(
かねいかり
)
、くれないの竜田、今不二の山
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
摂津の国
東成
(
ひがしなり
)
郡に属し、東に大和、西に摂津、南に和泉、北に山城を控えて、
畿甸
(
きでん
)
の中央にあり、大和川の長流東より来り、淀の大江
亦
(
また
)
北より来って相合して、
天満
(
てんま
)
川の会流となりて、城北を廻りて
大阪夏之陣
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
水のべの
天満
(
てんま
)
の祭篝焚き空翔り
来
(
こ
)
し我やそぐはず
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
大阪の
天満
(
てんま
)
に、原惣右衛門をたずね、不破数右衛門に会い、中村勘助をたずね、潮田又之丞をさがし、東奔西走、
陽焦
(
ひや
)
けと汗にまみれていた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朝五つ時に
天満
(
てんま
)
から始まつた火事は、大塩の同勢が到る処に大筒を打ち掛け火を放つたので、風の余り無い日でありながら、
思
(
おもひ
)
の
外
(
ほか
)
にひろがつた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
楢雄は煙草は刻みを吸ひ、無駄な金は一銭も使ふまいと決めてゐたが、ただ小宮町へ行つた帰りにはいつも
天満
(
てんま
)
の京阪マーケットでオランダといふ駄菓子を一袋買つてゐた。
六白金星
(新字旧仮名)
/
織田作之助
(著)
ところがここにまた、
天満
(
てんま
)
浪人の常木
鴻山
(
こうざん
)
、
俵
(
たわら
)
一八郎などと申す者あって、江戸の隠密どもと
結託
(
けったく
)
なし、御当家の内秘を探りにかかっております
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「京都において
大嘗会
(
だいじょうえ
)
御執行相成り
候
(
そろ
)
てより
日限
(
にちげん
)
も相立たざる儀につき、太郎兵衛事、死罪御赦免仰せいだされ、大阪北、南組、
天満
(
てんま
)
の三
口御構
(
くちおかまい
)
の上追放」
最後の一句
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
と叫んで、
天満
(
てんま
)
の万吉、土橋の欄干を飛び離れたが、その一方には、
眼
(
まなこ
)
を
爛
(
らん
)
とかがやかして身を屈している者がある。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
天満組
(
てんまぐみ
)
とは北組の
北界
(
きたざかひ
)
になつてゐる
大川
(
おほかは
)
より更に北方に当る地域で、東は
材木蔵
(
ざいもくぐら
)
から西は
堂島
(
だうじま
)
の
米市場
(
こめいちば
)
までの間、
天満
(
てんま
)
の
青物市場
(
あをものいちば
)
、
天満宮
(
てんまんぐう
)
、
総会所
(
そうくわいしよ
)
等を含んでゐる。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それも、計らぬ災難であったが、ここに、なお重大な異変に遭遇したのは、ふたりの舟をはずして、久しぶりに、自分の家を
覗
(
のぞ
)
きに帰った
天満
(
てんま
)
の万吉。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
撫院は為川辰吉の家に入る。余は伏見屋庄兵衛の楼上に寓す。此楼下は大河に臨み、舟に乗来し処、
天満
(
てんま
)
橋天神橋難波橋より西は淀屋橋辺を望て、遊船
商艎
(
しやうくわう
)
日夜喧嘩なり。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「
天満
(
てんま
)
のお屋敷で伺いましたので。はい、常木様がおっしゃいました。伝書鳩を古く使ったのはたしか
唐
(
から
)
の
張
(
ちょう
)
九
齢
(
れい
)
が元祖じゃ、一八郎が初めではないと」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
十日辰後に客舎を発し、難波橋を渡り
天満
(
てんま
)
の天神へ
詣
(
いた
)
り、巳時
十䨇
(
じふさう
)
村に到る。此地平遠にして青田広濶なり。
隴畝
(
ろうほ
)
の中数処に
桔槹井
(
けつかうせい
)
を施て灌漑の用をなす。十䨇川を渡り尼崎城下をすぐ。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
こんど此処の合戦では、十四日の
天満
(
てんま
)
ノ
森
(
もり
)
の衝突を除くほかは、ほとんど、鉄砲と鉄砲との撃ち合いが多かった。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よせよ、万吉、そのジタバタが野暮というものだ。てめえも
天満
(
てんま
)
の万吉とかいって、二十五万石の大国へ十手を
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
天満
(
てんま
)
の河岸で、やっと、うるさい
紐
(
ひも
)
をきって逃げたお米は、あれからすぐに、お吉の所へ頼ってきていた。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「私は
天満
(
てんま
)
の目明し万吉と申すものでござります——。しばらく、
御猶予
(
ごゆうよ
)
を願いとう存じます」
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おれも
天満
(
てんま
)
の万吉だ。ポカンとした
面
(
つら
)
をして、江戸に待っていられるものか。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
天満
(
てんま
)
ノ森の合戦などでも、織田方の前線は、
七花八裂
(
しちかはちれつ
)
の粉砕をうけた。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
天満
(
てんま
)
へ行け、天満へ行け」
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
満
常用漢字
小4
部首:⽔
12画
“天満”で始まる語句
天満組
天満橋
天満宮
天満与力
天満浪人
天満橋筋
天満通
天満焼
天満岸
天満川