“てんま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
伝馬52.8%
天満27.0%
天魔9.0%
典馬2.2%
天滿2.2%
傳馬2.2%
天馬2.2%
端舟1.1%
傳馬船1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の生れたうまや新道、または、小伝馬町こでんまちょう大伝馬おおでんま町、馬喰ばくろ町、鞍掛橋くらかけばし旅籠はたご町などは、旧江戸宿しゅく伝馬てんま駅送に関係がある名です。
大阪では天満てんまの与力内山彦次郎が殺されたというに、まだその犯人がわからない、江戸では、上使の中根一之丞が長州で殺された。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この上に学問させたら、彼はいよいよ才学に誇って、果ては天魔てんまみいられて何事を仕いだそうも知れまい。学問はやめいと言うてくれ。しかと頼んだぞ
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「下手人は辻風典馬てんまだと、世間であんなにいっているのが、おまえの耳には聞えないのか。いくら野武士の後家でも、亭主のかたきの世話になるほど、心まで落魄おちぶれてはいない」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
慶長四年に徳川家康が會津の上杉影勝かげかつを攻めに關東へ下つた時、長政は從軍したが、出發前に大阪天滿てんまの邸で利安、友信
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
家々の燈火ともしびは水に映つてきら/\と搖曳ゆらいで居る。櫓の音をゆるやかにきしらせながら大船の傳馬てんまこいで行く男は澄んだ聲で船歌を流す。僕は此時、少年心こどもごゝろにも言ひ知れぬ悲哀かなしみを感じた。
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
木綿ちゃんの行動は天馬てんまくうを行くがごとくで、四畳であろうが、百畳であろうが、木綿ちゃんにそんな差別はない。人をかす力を持てる木綿ちゃんは、また人を殺す力も持ってる。
水籠 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
あざむき天神丸の上乘うはのりして上方筋かみがたすぢおもふかんとむねたくみ足を早めて西濱にいたりければ天神丸ははや乘出のりいださん時なり吉兵衞は大音だいおんあげオヽイ/\と船をまねけば船頭せんどう杢右衞門もくゑもんが聞つけ何事ならんと端舟てんま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
端舟てんまのせて天神丸へぞ乘移のりうつしけりさて杢右衞門もくゑもんは十八人の水主かこ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
……その玄關げんくわん六疊ろくでふの、みぎ𢌞まはえんにはに、物數寄ものずきせて六疊ろくでふ十疊じふでふつぎ八疊はちでふつゞいて八疊はちでふかは張出はりだしの欄干下らんかんしたを、茶船ちやぶね浩々かう/\ぎ、傳馬船てんま洋々やう/\としてうかぶ。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)