ほう)” の例文
おのれをつるには、そのうたがいを処するなかれ。その疑いを処すればすなわちしゃもちうるのこころざし多くず。人にほどこすにはそのほうむるなかれ。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ちょうどそのとき、ラジオのニュースで、きょうも荒鷲あらわしてきの○○飛行場ひこうじょう猛爆もうばくして多大ただい戦果せんかおさめたことをほうじた。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
非常ひじやう甘味うま菓子くわし舌皷したつゞみちつゝ、や十五ふんすぎたとおもころ時計とけい午後ごご六時ろくじほうじて、日永ひながの五ぐわつそらも、夕陽ゆふひ西山せいざんうすつくやうになつた。
「いや、夜来頻々ひんぴん、急を告げるほうはきているが、いかんせん、呉へ参っている軍師諸葛亮しょかつりょうの帰らぬうちは……」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このほうを受け取った板倉重昌は心秘かに期する処あって、寛永十五年元旦をもって、総攻撃をなすべく全軍に命じた。元旦とらの下刻の刻限と定めて、総勢一度に鬨を挙げて攻め上げた。
島原の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
代目だいめ瀬川菊之丞せがわきくのじょうほうぜられたのは、そのがたちかくだった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
三十彼方かなたなる櫻木大佐さくらぎたいさもとほうぜんがため、なみだふるつて猛犬稻妻まうけんいなづまをば、このおそろしき山中さんちう使者ししやせしむることとなつた。
ほどこして必ずほうある者は、天地の定理ていりなり。仁人じんじんこれを述べてもっひとすすむ。ほどこしてほうのぞまざる者は、聖賢せいけん盛心せいしんなり。君子くんしこれそんして以てすくう」
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
此時このとき中部甲板ちうぶかんぱんには、午前ごぜん十一ほうずる六點鐘ろくてんしやう、カヽン! カヽン! カヽン! カヽン! カヽン! カヽン!
そのほうを責むれば、施すところの心をあわせて、ともになり
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)