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凛々
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りんりん
ふりがな文庫
“
凛々
(
りんりん
)” の例文
孰
(
いず
)
れも勇気
凛々
(
りんりん
)
、今日を限りにこの痛快無比の旅行と別るるのが
残
(
のこり
)
多いようにも思われ、またこの
行
(
こう
)
を
了
(
おわ
)
ったという得意の念もあった。
本州横断 痛快徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
、
井沢衣水
(著)
いや知っているだけでなく、その男まさりな
凛々
(
りんりん
)
たる気性や、母公だの兄孫権だのを動かす勢力にはある
懼
(
おそ
)
れすら抱いていたのだった。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
恭
(
うやうや
)
しく
頭
(
あたま
)
を
低
(
さ
)
げている
私
(
わたくし
)
の
耳
(
みみ
)
には、やがて
神様
(
かみさま
)
の
御声
(
おこえ
)
が
凛々
(
りんりん
)
と
響
(
ひび
)
いてまいりました。それは
大体
(
だいたい
)
左
(
さ
)
のような
意味
(
いみ
)
のお
訓示
(
さとし
)
でございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
今二点を拍ちし時計の
蜩
(
ひぐらし
)
など鳴きたらんように
凛々
(
りんりん
)
と響きしあとは、しばし物音絶えて、秒を刻み行く時計のかえって静けさを加うるのみ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
その
乾
(
ひ
)
からびた声が、霜に響くせゐか、
凛々
(
りんりん
)
として
凩
(
こがらし
)
のやうに、一語づつ五位の骨に、応へるやうな気さへする。
芋粥
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
かれらはいずれも
凛々
(
りんりん
)
たる勇気をもって、年長者は幼年者をいたわり、幼年者は年長者の命令に服し、たがいに心をあわせて日の暮るるも知らずに働いた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
讀經の聲
凛々
(
りんりん
)
と響き渡ると、それに合せて念佛を稱へる善男善女の聲が、一種の情熱的なリズムになつて、平次の
齎
(
もたら
)
した世俗の『御用』などは通りさうもありません。
銭形平次捕物控:104 活き仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
清冽
(
せいれつ
)
な雪の原野には、きーンと
肌
(
はだ
)
をつき刺す冷気があった。それを胸まで吸いこんで、ふーッと白く吐きだした。すると身体はぴんと張りきった。
凛々
(
りんりん
)
たる思いであった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
コン吉とタヌの二人が、しきりにとみこう見するが勇気
凛々
(
りんりん
)
たるところがない。毛の
艶
(
つや
)
も悪くなり、しきりに
生欠伸
(
なまあくび
)
をして、
涎
(
よだれ
)
を流す有様はなかなか
生
(
なま
)
や愚かの修業でなかったことがわかる。
ノンシャラン道中記:06 乱視の奈翁 ――アルル牛角力の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
米友は勇気
凛々
(
りんりん
)
として、竿を打振って行手の群衆に道を開けと命令する。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかし、さすがは
播州
(
ばんしゅう
)
第一の骨ッぽい武将と
勇卒
(
ゆうそつ
)
のたて
籠
(
こも
)
っただけのものはあって、今なお士気は
凛々
(
りんりん
)
秋霜のごときものを示している。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
耳には美しい主題が
凛々
(
りんりん
)
と響く、——が、
階下
(
した
)
から聞える病妻と病児のうめき声が、またもベルリオーズの幻想を打ち破って、もう一度
諦
(
あきら
)
めの枕につかなければならなかった。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
書かれた辛苦の状は、書いたものにとっては、踏み越えて行く
凛々
(
りんりん
)
たる勇気であったが、受け取って読むものにあっては、それが、まるで、火に入る夏の虫のように
憐
(
あわ
)
れであった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
コン吉も急に元気
凛々
(
りんりん
)
。
ノンシャラン道中記:02 合乗り乳母車 ――仏蘭西縦断の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
凛々
(
りんりん
)
たる
勇姿
(
ゆうし
)
、あたりをはらった。さしも、
烏合
(
うごう
)
の
野武士
(
のぶし
)
たちも、このけなげさに、一
滴
(
てき
)
の
涙
(
なみだ
)
を、
具足
(
ぐそく
)
にぬらさぬものはない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
呉妹
(
ごまい
)
は、生れつき
剛毅
(
ごうき
)
で、武芸をこのみ、
脂粉霓裳
(
しふんげいしょう
)
の粧いも
凛々
(
りんりん
)
として、剣の
簪
(
かんざし
)
をむすび、腰にはつねに小弓を
佩
(
は
)
き
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
郝昭は
太原
(
たいげん
)
の人、忠心
凛々
(
りんりん
)
たる武人の典型である。その士卒もみな強く、
赴
(
ゆ
)
くに先だって、鎮西将軍の
印綬
(
いんじゅ
)
を拝し
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
凛々
(
りんりん
)
たる夫人の一声を浴びて、四人は思わず馬から飛び降りた。そして
叉手
(
さしゅ
)
の礼をとって起立していると、夫人は真白な指をきっと四人の胸にさして
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
シーッと静まり返っている八方の
閃刃
(
せんじん
)
。機を逸したか、胆をのまれてしまったか、それに応じる気合いもないうちに、またかれは
凛々
(
りんりん
)
たる語気を張って
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「濛々たる鬼気、
凛々
(
りんりん
)
たる殺雲。どうして伏兵でない筈があるものか。物見の未熟にちがいない。老練な隠密を選りすぐってさらに入念に見とどけさせろ」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たまたま、捕虜とした一兵卒といえども気概
凛々
(
りんりん
)
、
敵愾心
(
てきがいしん
)
に燃えているのを見ては、——中国の攻略——これは難事のうちの難事業と、痛嘆せずにおられません
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
若い関平は、たちまち馬上の人となり、部下一隊を白刃でさしまねくと、
凛々
(
りんりん
)
、先に立って駈けだした。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蜀の名将
厳顔
(
げんがん
)
は、老いたりといえど、よく強弓をひき太刀を使い、また士操
凛々
(
りんりん
)
たるものがあった。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして
轅門
(
えんもん
)
から営内にわたるまで、兵列を整えさせ、
槍旗
(
そうき
)
凛々
(
りんりん
)
たる所へ、董荼奴以下を呼び入れた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
猛然
(
もうぜん
)
とおどりかかッて、伊那丸の
胸板
(
むないた
)
へ突いていったが、ヒラリとかわして
凛々
(
りんりん
)
たる一
喝
(
かつ
)
の
下
(
もと
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
赤毛の南蛮牛の背に、
緬甸金襴
(
ビルマきんらん
)
を
布
(
し
)
いて
花梨鞍
(
かりんぐら
)
をすえ、それにまたがった孟獲は、身に
犀
(
さい
)
の
革
(
かわ
)
の
甲
(
よろい
)
を着、左に楯をもち、右手には長剣を握っていた。正に威風
凛々
(
りんりん
)
である。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
凛々
(
りんりん
)
たる終りの一
喝
(
かつ
)
は、矢のごとく、論敵の
肺腑
(
はいふ
)
をつらぬいたかのように思われた。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
どれもこれも、薄ぎたなくて、
不精髯
(
ぶしょうひげ
)
を
生
(
は
)
やして、
負
(
お
)
い
薦
(
ごも
)
に尺八一本持って歩いていた。——中には本格的に鈴を振って、
普化禅師
(
ふけぜんじ
)
をまねて
凛々
(
りんりん
)
と
遊行
(
ゆぎょう
)
していた者がないこともなかったが。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
にも
関
(
かか
)
わらず、かくの如き武勇
凛々
(
りんりん
)
たる子弟を、時代の真っ先に送り出していることは、
寔
(
まこと
)
に文武両道の家なればこそ、父なればこそと、子のために、その親たる人まで、大いに
称揚
(
しょうよう
)
された。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや、お似合いでもある。あの馬上
凛々
(
りんりん
)
なお勇ましさのどこやらは」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
戦い半ばの頃から大きな
牡丹雪
(
ぼたんゆき
)
が降り出して、
朔風
(
さくふう
)
凛々
(
りんりん
)
、次第にこの地方特有な吹雪となりだしていたが、今しも姜維の兵は、その
霏々
(
ひひ
)
たる雪片と異ならず、みな先を争って、陣門の内へ逃げ入り
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
凛々
(
りんりん
)
、心腸をしぼるばかり、高唱してやまない者がある。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
凛々
(
りんりん
)
、こういい放つ。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“凛々”の解説
凛々(りんりん)は、日本の作詞家、歌手。
(出典:Wikipedia)
凛
漢検1級
部首:⼎
15画
々
3画
“凛々”で始まる語句
凛々敷
凛々烈々