八日やうか)” の例文
丁度ちやうど日曜の勤行ごんぎやうに参り合せたのを初めに、今この筆を執る日まで丸八日やうか経つ間に倫敦ロンドン寺と博物館と名所とを一通り見物して仕舞しまつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
原口はらぐちたき、いはれあり、さんぬる八日やうか大雨たいう暗夜あんや、十ぎて春鴻子しゆんこうしきたる、くるまよりづるに、かほいろいたましくひたりて、みちなる大瀧おほたきおそろしかりきと。
逗子だより (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
若童うまれさせ給由承候たまひしよしうけたまはりさふらふ。目出たく覺へさふらふまことに今日は八日やうかにてさふらふも、かれいひこれいひ所願しよぐわんしほ(潮)の指す如く、春の野に華の開けるが如し。然れば、いそぎいそぎをつけたてまつる。
櫻木大佐さくらぎたいさはなところによると、このから丁度ちやうど八日やうかまへばんすなは吾等われらいぬ使者ししやおくつた其日そのひよるである。)猛犬稻妻まうけんいなづますうしよきづひ、みてかへつてたので、はじめて吾等われら大難だいなんわか
田川にもひきの子滿ちぬいざ子供卯月八日やうかの花菜摘み來な
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
だい地震はそれから八日やうか目に起つた。
奧州あうしうくだつたんです——うち年號ねんがう明和めいわる……元年ぐわんねんさるの七ぐわつ八日やうか材木ざいもく積濟つみすまして、立火たつび小泊こどまりからひらいて、順風じゆんぷうおきはししたとき、一にん
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
予は明治四十四しじうよ年十一月八日やうかに横浜から郵船会社の熱田丸あつたまるに乗つて海路を取り、予の妻は翌年五月五日いつかに東京を立つてシベリヤ鉄道にり、共に前後して欧洲にむかつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
田川にもひきの子満ちぬいざ子供卯月八日やうかの花菜摘み来な
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)