交換こうかん)” の例文
前の汽車と停車場で交換こうかんしたのでしょうか、こんどは南の方へごとごと走る音がしました。何だか車のひびきが大へんおそく貨物列車らしかったのです。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
昨日の三重子は、——山手やまのて線の電車の中に彼と目礼だけ交換こうかんした三重子はいかにもしとやかな女学生だった。
早春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかたなく、百しょうは、としとったうしきながら、あちらこちらとまよっていました。しまいには、もうどんなうしでも、うまでもいいから、このうし交換こうかんしたいものだ。
百姓の夢 (新字新仮名) / 小川未明(著)
バンジャメンもわたしをわすれはしなかった。かれはやはりわたしにおくり物をしようと思った。かれはわたしにナイフをくれて、それと交換こうかんに、一スー請求せいきゅうした。
そして他の花へ飛びあるいた時、そのけて来た花粉を粘着ねんちゃくする雌蕊しずい柱頭ちゅうとうへ、知らず知らずけるのである。すなわち蝶と花とが、利益の交換こうかんをやっているわけだ。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
斯かる塲合ばあひに於ては、石器製造をこのものは多くの石器をつくり、土器製造どきせいぞうこのものは多くの土器どきつくり互に余分の品を交換こうかんすると云ふか如きことりさうなることならずや。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
では王族の一人が病臥びょうが中の王のくびをしめて位をうばう。では足頸を斬取きりとられた罪人共が王をおそい、晋では二人の臣がたがいに妻を交換こうかんし合う。このような世の中であった。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
プログラムは当方に一任、ただし、意見交換こうかんの時間をできるだけ長くする、というのであった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
八十円と今までの持船を添えて交換こうかんということで三人の男たちは土間に立って手打ちをした。
(新字新仮名) / 壺井栄(著)
彼女と交換こうかんした親しげな視線の続きとでも言ったような意味ありげな視線を彼女の方へ投げかけながら、そして思い出し笑いのようなものをふいと浮べながら、軽く会釈えしゃくをして
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
二三日って、出来上がった写真を、交換こうかんし、サインもし合っていました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
師匠ししょうさまは、わたくしにその秘法ひほうをさずけ、あなたに会って、あることと交換こうかんにして教えてこい、だが、呂宋兵衛るそんべえはずるいやつゆえ、もしも、こっちできくことをちゃんと答えなかったら
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
○赤石君因陀羅いんだら寒山拾得かんざんじっとくの事。(宗達そうたつ交換こうかん
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
なかには、自分じぶんっているしなを、ほかのひとっているしな交換こうかんしたりするものもあったのです。
汽船の中の父と子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
双方の最初のごあいさつの交換こうかんだけは、この青天井あおてんじょうの下でお願いしたいと思います。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
せいいッぱいな弾力だんりょく交換こうかんして、ふたりはうしろへよろけあった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分じぶんは、うまにしようか、うしにしようかとまどいましたが、しまいには、このれてきたとしとったうしに、あまりたくさんのかねたなくて交換こうかんできるなら、うしでも、うまでも
百姓の夢 (新字新仮名) / 小川未明(著)
双方の塾生を交換こうかんして指導したり、あるいはいっしょにして討論会みたようなことをやらせたりしようというのですから、こちらとしては、どうもお受けするわけには行かなかったのです。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「おまえさん、よくいままで、こんなとしをとったうしっていなさったものだ。だれも、こんなうしに、いくらおまえさんがかねをつけたってよろこんで交換こうかんするものはあるめえ。」
百姓の夢 (新字新仮名) / 小川未明(著)
手品師てじなしは、ひがしほうくに市場いちばで、わかおんなが、きれいなはなっているのをって、そのしま庭園ていえんってかえることになりました。また、眼鏡屋めがねやは、ふねなかで、望遠鏡ぼうえんきょううつくしいつぼと交換こうかんしました。
花咲く島の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なにかと交換こうかんしようよ。」と、ゆうちゃんは、いったのです。
青い石とメダル (新字新仮名) / 小川未明(著)