“斬取”の読み方と例文
読み方割合
きりと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あとには、血がにじんだ湖畔の土の上に、頭と右手との無い屍体したいばかりがいくつか残されていた。頭と右手だけは、侵略者が斬取きりとって持って帰ってしまった。
狐憑 (新字新仮名) / 中島敦(著)
喧嘩といえば穏かならぬようにも聞えまするが、それも太平の世に武を磨く一つの方便、斬取きりとり強盗とは筋合が違うて、お上でもむずかしゅういわるる筈がござりませぬ
番町皿屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
では王族の一人が病臥びょうが中の王のくびをしめて位をうばう。では足頸を斬取きりとられた罪人共が王をおそい、晋では二人の臣がたがいに妻を交換こうかんし合う。このような世の中であった。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)