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交叉点
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こうさてん
ふりがな文庫
“
交叉点
(
こうさてん
)” の例文
旧字:
交叉點
同行三人のものは、
塩尻
(
しおじり
)
、
下諏訪
(
しもすわ
)
から和田峠を越え、
千曲川
(
ちくまがわ
)
を渡って、木曾街道と善光寺道との
交叉点
(
こうさてん
)
にあたるその高原地の上へ出た。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ある夕方、三味線のトランクを提げて日本橋一丁目の
交叉点
(
こうさてん
)
で
乗換
(
のりか
)
えの電車を待っていると、「蝶子はんと違いまっか」と話しかけられた。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
おばあさんは、二
本
(
ほん
)
の
葉
(
は
)
のついている
大
(
おお
)
きな
大根
(
だいこん
)
を
抱
(
かか
)
えて、ちょうど、
赤
(
あか
)
い
旗
(
はた
)
を、
監督
(
かんとく
)
が
振
(
ふ
)
っている
電車
(
でんしゃ
)
の
交叉点
(
こうさてん
)
の
方
(
ほう
)
へと
歩
(
ある
)
いていきました。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
小伝馬町の、
現今
(
いま
)
電車の
交叉点
(
こうさてん
)
になっている四辻に、夕方になると桜湯の店が赤い
毛布
(
ケット
)
をかけた
牀床
(
しょうぎ
)
をだした。麦湯、甘酒、
香煎
(
こうせん
)
、なんでもある。
旧聞日本橋:15 流れた唾き
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
あてどもなく、足の向くままに歩いていると、
賑
(
にぎや
)
かな新橋の
交叉点
(
こうさてん
)
に出た。浜の公園から新橋までは
案外
(
あんがい
)
近かった。
女妖:01 前篇
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
するとちょうど
交叉点
(
こうさてん
)
のあたりまで乗り出したところで、その辺を散歩している長男と平田青年とに見つかって、二人はいきなり車に寄りついて来た。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
物音と云っては今彼を乗せて来た電車が
交叉点
(
こうさてん
)
を越えて上野のほうへ走っている音だけであるが、それさえ夢の国から来る物音のように耳には響かなかった。
青い紐
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
新開地の
交叉点
(
こうさてん
)
を
聚楽館
(
しゅうらくかん
)
の側へ渡ろうとするところで、貞之助と悦子だけが先に渡り、幸子とお春とがストップを食って立ち止まっていると、二人の眼の前を
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
それを考えつくと、彼は少し歩調を早めて、尾張町の
交叉点
(
こうさてん
)
を通りすぎて、カフェ・オーロラに入った。
第二の接吻
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
つまり、車輪がレールの継ぎ目を渡るときの擬音であって、
交叉点
(
こうさてん
)
にかかると次のように変化する。
季節のない街
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
これ位で諦らめて鋏を返してしまおうか知らんと胸算用をしいしい来るともなく、市内でも一等繁華な
四角
(
よつかど
)
の
交叉点
(
こうさてん
)
へ来てて、ボンヤリ立っているうちに、居た居た。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
いつでも見落すことのできないのは、北二条と大通りとの
交叉点
(
こうさてん
)
にただ一本立つエルムの大樹だった。その夕方も園は大通りに出るとすぐ東の方に眼を転じた。エルムは立っていた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
弦吾と同志帆立とは、酔漢の頭を飛び越えると
足早
(
あしばや
)
に
猿江
(
さるえ
)
の
交叉点
(
こうさてん
)
の方へ逃げた。
間諜座事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それから、
交叉点
(
こうさてん
)
にあふれる夕の鎮魂歌……。僕はいつものように
濠端
(
ほりばた
)
を散歩して、静かな、かなしい物語を夢想している。静かな、かなしい物語は靴音のように僕を散歩させてゆく。
鎮魂歌
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
茅場町
(
かやばちょう
)
の
交叉点
(
こうさてん
)
から一寸右へはいったところに、イワイと云う株屋がみつかった。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
その
近山
(
ちかやま
)
の
裾
(
すそ
)
は半ば陰ったが、病院とは向う合せに、この畷から少し低く、
下
(
くだ
)
りめになって、陽の一杯に当る枯草の
路
(
みち
)
が、ちょろちょろとついて、その
径
(
こみち
)
と、畷の
交叉点
(
こうさてん
)
がゆるく三角になって
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
猿を
欺
(
あざむ
)
いて海底につれ込もうとした使者の役は、亀という例が最も多く、それが新旧二通りの説話の
交叉点
(
こうさてん
)
にもなったかとも思われるのだが、南の島々ではその役をカマフタすなわち
海月
(
くらげ
)
とし
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
東都
目貫
(
めぬき
)
の場所たる、銀座四丁目の
交叉点
(
こうさてん
)
である、昔はここに毎日新聞、日日新聞、その他二つの四大新聞社が相対して立っていたのを覚えているが、新聞社は皆それ/″\銀座から影をかくし
新古細句銀座通
(新字新仮名)
/
岸田劉生
(著)
京橋
交叉点
(
こうさてん
)
、片倉ビル前、明治製菓ビル別館二階パーラー。
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
幸子はそれを受け取る
迄
(
まで
)
はつい忘れていたのであったが、そう云えば去年、ちょうど瀬越との間の話が
停頓
(
ていとん
)
していた十一月の末の
或
(
あ
)
る日、大阪の桜橋
交叉点
(
こうさてん
)
のところで
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
ちょうど彼女が宿泊していた旅館の前も通りすぎて、彼は三丁目の
交叉点
(
こうさてん
)
へ来ていた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
交叉点
(
こうさてん
)
のところへかかると、まだ、
青
(
あお
)
赤
(
あか
)
の
信号燈
(
しんごうとう
)
がまにあわぬとみえて、ばたんばたんと、ゴーストップの
機械
(
きかい
)
をまわして、
見張
(
みは
)
りの
巡査
(
じゅんさ
)
がピリッピリッと、そのたびに
笛
(
ふえ
)
を
鳴
(
な
)
らしていました。
はととりんご
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
縦通
(
たてどおり
)
から横通りへ、電車の
交叉点
(
こうさてん
)
を、その町尽れの方へ
下
(
さが
)
ると、人も店も、
灯
(
ひ
)
の影も薄く歯の抜けたような、間々を冷い風が渡る癖に、店を一ツ一ツ
一重
(
ひとえ
)
ながら、
茫
(
ぼう
)
と渦を巻いたような霧で包む。
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
県道
交叉点
(
こうさてん
)
に
臨
(
のぞ
)
んだ一旅亭で、その越後から同じ機械を、売りに来ている行商人の一群に出会って、詳しい問答をしてみたのは、つい今から十五六年前のことであった(『郷土研究』四巻八号)。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
神保町の電車の
交叉点
(
こうさてん
)
の方へと、道草を
喫
(
く
)
いながら歩いていた。
妖影
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
井谷の送別会に
絡
(
から
)
んで、雪子の縁談も持ち上っているのであること、などを
匂
(
にお
)
わして置いたのであったが、朝から銀座を歩き廻って
尾張町
(
おわりちょう
)
の
交叉点
(
こうさてん
)
を三四回も彼方へ渡り此方へ渡りしてから
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
妙子は日比谷の
交叉点
(
こうさてん
)
を横切る時に、窓の外の通行人を
眺
(
なが
)
めながら
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
“交叉点(
交差点
)”の解説
交差点(こうさてん、交叉点とも、crossroads, intersection)とは、2本以上の道路が交わる場所である。
(出典:Wikipedia)
交
常用漢字
小2
部首:⼇
6画
叉
漢検準1級
部首:⼜
3画
点
常用漢字
小2
部首:⽕
9画
“交叉”で始まる語句
交叉
交叉點
交叉路
交叉期
交叉線