“猿江”の読み方と例文
読み方割合
さるえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼等の墓も寺と一しよに定めし同じ土地に移転してゐるであらう。が、あのじめ/\した猿江さるえの墓地はいまだに僕の記憶に残つてゐる。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
もっと深川小名木川ふかがわおなぎがわから猿江さるえあたりの工場町こうじょうまちは、工場の建築と無数の煙筒えんとうから吐く煤烟と絶間なき機械の震動とによりて、やや西洋風なる余裕なき悲惨なる光景を呈しきたったが
弦吾と同志帆立とは、酔漢の頭を飛び越えると足早あしばや猿江さるえ交叉点こうさてんの方へ逃げた。
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)