“近山”の読み方と例文
読み方割合
ちかやま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このあたりからは、峰の松にさえぎられるから、その姿は見えぬ。っといぬいの位置で、町端まちはずれの方へ退さがると、近山ちかやま背後うしろに海がありそうな雲を隔てて、山の形が歴然ありありと見える。……
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ひぐらしは山の奥がに鳴き居りて近くは鳴かず近山ちかやま
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
その近山ちかやますそは半ば陰ったが、病院とは向う合せに、この畷から少し低く、くだりめになって、陽の一杯に当る枯草のみちが、ちょろちょろとついて、そのこみちと、畷の交叉点こうさてんがゆるく三角になって
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)