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中央
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なかば
ふりがな文庫
“
中央
(
なかば
)” の例文
秋の
中央
(
なかば
)
ではあったけれど名に負う信州の高原地帯の木曾の福島であったから、寒さは既に冬に近く
炬燵
(
こたつ
)
の欲しい陽気であった。
温室の恋
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかし
眩
(
まば
)
ゆかったろう、
下掻
(
したがい
)
を引いて
座
(
ざ
)
をずらした、
壁
(
かべ
)
の
中央
(
なかば
)
に柱が
許
(
もと
)
、肩に
浴
(
あ
)
びた日を
避
(
よ
)
けて、朝顔はらりと咲きかわりぬ。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
底には裸なる罪人等ありき、
中央
(
なかば
)
よりこなたなるは我等にむかひて來り、かなたなるは我等と同じ
方向
(
むき
)
にゆけどもその足はやし 二五—二七
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
此の花車という人は
追々
(
おい/\
)
出世をして今では二段目の
中央
(
なかば
)
まで来ているから、師匠の源氏山も出したがりませんのを、義に
依
(
よっ
)
てお
暇
(
いとま
)
を下さいまし
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……
現在
(
いま
)
は同じく一間の距離を持ち、紙帳の側面、
中央
(
なかば
)
の位置に立ち、刀を中段に構え、狙いすましておろうがな。……動くか!
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
辿
(
たど
)
りかゝつた
其
(
そ
)
のたら/\
上
(
あが
)
りの
長
(
なが
)
い
坂
(
さか
)
の、
下
(
した
)
から
丁
(
ちやう
)
ど
中央
(
なかば
)
と
思
(
おも
)
ふ
處
(
ところ
)
で、
靄
(
もや
)
のむら/\と、
動
(
うご
)
かない
渦
(
うづ
)
の
中
(
なか
)
を、
見
(
み
)
え
隱
(
がく
)
れに、
浮
(
う
)
いつ
沈
(
しづ
)
みつする
體
(
てい
)
で
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
巓
(
いただき
)
は高くして視力及ばず、また山腹は
象限
(
しやうげん
)
の
中央
(
なかば
)
の
線
(
すぢ
)
よりはるかに急なり 四〇—四二
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
今長兵衞が橋の
中央
(
なかば
)
まで来ると、
上手
(
うわて
)
に向って欄干へ手を掛け、片足踏み掛けているは年頃二十二三の若い男で、腰に大きな矢立を差した、お
店者
(
たなもの
)
風体
(
ふうてい
)
な男が飛び込もうとしていますから
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
宝蔵は館を少し離れた、庭の
中央
(
なかば
)
に建っている。
四辺
(
あたり
)
に灯火のないためか、秋の夜空にクッキリと黒く
聳
(
そび
)
えて立って見える。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
裳
(
もすそ
)
すらすら入りざま、ぴたと襖を
立籠
(
たてこ
)
めて、
室
(
へや
)
の
中央
(
なかば
)
に進み寄り、
愁然
(
しゅうぜん
)
として
四辺
(
あたり
)
を
眴
(
みまわ
)
し、坐りもやらず、
頤
(
おとがい
)
を襟に
埋
(
うず
)
みて
悄然
(
しょうぜん
)
たる、お通の
俤
(
おもかげ
)
窶
(
やつ
)
れたり。
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と、やにわに腰の太刀を掛け声も掛けず引き抜いたが、そのまま
颯
(
さっ
)
と切り付けた。髪のより紐は
中央
(
なかば
)
から断たれ、結ぼれていた髪の毛は瞬間にバラバラに解けてしまった。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
橋の
中央
(
なかば
)
に、漆の色の新しい、黒塗の
艶
(
つや
)
やかな、
吾妻下駄
(
あずまげた
)
を
軽
(
かろ
)
く留めて、今は散った、青柳の糸をそのまま、すらりと
撫肩
(
なでがた
)
に、葉に綿入れた一枚小袖、帯に
背負揚
(
しょいあげ
)
の
紅
(
くれない
)
は
繻珍
(
しゅちん
)
を彩る花ならん
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
飛退
(
とびの
)
く
隙
(
ひま
)
に雀の子は、
荒鷲
(
あらわし
)
の
翼
(
つばさ
)
を
潜
(
くぐ
)
りて土間へ飛下り素足のまま、一散に
遁出
(
にげい
)
だすを、
遁
(
のが
)
さじと
追縋
(
おいすが
)
り、裏手の空地の
中央
(
なかば
)
にて、
暗夜
(
やみ
)
にも
著
(
しる
)
き玉の
顔
(
かんばせ
)
、
目的
(
めあて
)
に三吉
衝
(
つ
)
と寄りて
曳戻
(
ひきもど
)
すを振切らんと
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二人は肩を寒くして、コトコトと橋の
中央
(
なかば
)
から取って返す。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
央
常用漢字
小3
部首:⼤
5画
“中央”で始まる語句
中央部
中央線
中央公論
中央火口丘
中央程
中央公園
中央新聞
中央墓地
中央支那
中央政府