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羞
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はぢ
ふりがな文庫
“
羞
(
はぢ
)” の例文
「うむ、さうだあ、そんだから
觸
(
さあ
)
つとがさ/\すんだよ」
斯
(
か
)
ういつておつぎの
聲
(
こゑ
)
は
少
(
すこ
)
し
明瞭
(
はつきり
)
として
來
(
き
)
た。おつぎは
羞
(
はぢ
)
を
含
(
ふく
)
んだ
容子
(
ようす
)
を
作
(
つく
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その
面持
(
おもゝち
)
すこしも常に殊ならず。われは心の底に、言ふべからざる
羞
(
はぢ
)
と
憤
(
いきどほり
)
とを覺えて、口に一語をも出すこと能はざりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
すると
然
(
さ
)
も
嬉
(
うれ
)
しさうに
莞爾
(
にツこり
)
して
其時
(
そのとき
)
だけは
初々
(
うゐ/\
)
しう
年紀
(
とし
)
も七ツ八ツ
若
(
わか
)
やぐばかり、
処女
(
きむすめ
)
の
羞
(
はぢ
)
を
含
(
ふく
)
んで
下
(
した
)
を
向
(
む
)
いた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
未だ世馴れざる里の子の貴人の前に出しやうに
羞
(
はぢ
)
を含みて紅
潮
(
さ
)
し、額の皺の幾条の溝には
沁出
(
にじみ
)
し
熱汗
(
あせ
)
を湛へ、鼻の
頭
(
さき
)
にも珠を湧かせば腋の下には雨なるべし。
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
中央なる机には美しき氈を掛けて、上には書物一二卷と寫眞帖とを列べ、陶瓶にはこゝに似合はしからぬ價高き花束を生けたり。そが傍に少女は
羞
(
はぢ
)
を帶びて立てり。
舞姫
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
「云ひません。」彼れは彼れ独特なそして極く秘密な闇の観照を私から発見された事にひどい
羞
(
はぢ
)
らひを感じてゐるらしく、その羞らひは彼れの心を多少とも
不機嫌
(
ふきげん
)
へと転じた如くであつた。
アリア人の孤独
(新字旧仮名)
/
松永延造
(著)
私は、彼に對して恐れも、また
些
(
いさゝか
)
の
羞
(
はぢ
)
らひも感じなかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
わたしの
外
(
ほか
)
に聞き慣れぬ男の
気息
(
いき
)
に
羞
(
はぢ
)
らふか
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
いかでか
羞
(
はぢ
)
は君の眼を
蓋
(
おほ
)
ふべき
君のねがひ
(旧字旧仮名)
/
サッフォ
(著)
中央なる机には美しき
氈
(
かも
)
を掛けて、上には書物一二巻と写真帖とを
列
(
なら
)
べ、
陶瓶
(
たうへい
)
にはこゝに似合はしからぬ
価
(
あたひ
)
高き花束を生けたり。そが
傍
(
かたはら
)
に少女は
羞
(
はぢ
)
を帯びて立てり。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
都
(
みやこ
)
なる
父母
(
ふぼ
)
は
歸
(
かへ
)
り
給
(
たま
)
ひぬ。
舅
(
しうと
)
姑
(
しうとめ
)
、
知
(
し
)
らぬ
客
(
きやく
)
許多
(
あまた
)
あり。
附添
(
つきそ
)
ふ
侍女
(
じぢよ
)
を
羞
(
はぢ
)
らひに
辭
(
じ
)
しつゝ、
新婦
(
よめぎみ
)
の
衣
(
きぬ
)
を
解
(
と
)
くにつれ、
浴室
(
ゆどの
)
颯
(
さつ
)
と
白妙
(
しろたへ
)
なす、
麗
(
うるは
)
しき
身
(
み
)
とともに、
山
(
やま
)
に、
町
(
まち
)
に、
廂
(
ひさし
)
に、
積
(
つも
)
れる
雪
(
ゆき
)
の
影
(
かげ
)
も
映
(
さ
)
すなり。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
羞
常用漢字
中学
部首:⽺
11画
“羞”を含む語句
羞恥
含羞
羞耻
嬌羞
羞明
含羞草
可羞
羞含
羞恥心
面羞
心羞
気羞
珍羞
羞痒
多羞
羞耻心
花羞
羞渋
羞恥家
羞顔
...