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絶叫
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ぜっきょう
ふりがな文庫
“
絶叫
(
ぜっきょう
)” の例文
絶叫
(
ぜっきょう
)
、物音、すべて一瞬のまである。閣外の官兵もザワザワと混み入って来て、たちまち花栄の体を高手小手の縄目としてしまった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
友人はこれを聞き、カッとしてわが胸中に
湧
(
わ
)
きいずる同情の海に比ぶれば二千、三千の金はその一
滴
(
てき
)
にだも
値
(
あたい
)
せずと
絶叫
(
ぜっきょう
)
したと聞いた。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
わたしが軽騎兵への返事に、非常な
憤慨
(
ふんがい
)
の
一瞥
(
いちべつ
)
をくれたので、ジナイーダは手をたたくし、ルーシンは「でかした!」と
絶叫
(
ぜっきょう
)
する
騒
(
さわ
)
ぎだった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
これすなわち勝氏が特に外交の
危機
(
きき
)
云々
(
うんぬん
)
を
絶叫
(
ぜっきょう
)
して、その声を大にし以て人の
視聴
(
しちょう
)
を
聳動
(
しょうどう
)
せんと
勉
(
つと
)
めたる
所以
(
ゆえん
)
に非ざるか、
竊
(
ひそか
)
に
測量
(
そくりょう
)
するところなれども
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
ほかに似ようたって容易に似られる訳のものじゃないと言って聞かせると、そりゃ植物に似ちゃ大変ですと
絶叫
(
ぜっきょう
)
して以来、とうとう鼬ときまってしまったのである。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
私は広く四方八方の
世人
(
せじん
)
に向こうて、まあ
嘘
(
うそ
)
と思って一度味わってみてください、と
絶叫
(
ぜっきょう
)
したい。私はけっして
嘘言
(
きょげん
)
は
吐
(
は
)
かない。どうかまずその肉の
一臠
(
いちれん
)
を
嘗
(
な
)
めてみてください。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
大穴だと
絶叫
(
ぜっきょう
)
しながら、ジャンパーの肩に抱きついて、ポロポロ涙を流していた。
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
敵の
刃
(
やいば
)
の下で、
真赤
(
まっか
)
に血を浴びた子路が、
最期
(
さいご
)
の力を
絞
(
しぼ
)
って
絶叫
(
ぜっきょう
)
する。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
と、こんどは帆村が
絶叫
(
ぜっきょう
)
した。素早く安楽椅子のかげに身をかわした彼だったが、
途端
(
とたん
)
に一弾飛びきたって左肩に
錐
(
きり
)
を突きこんだ
疼痛
(
とうつう
)
を感じた。彼は床の上に自分の身体が崩れてゆくのを意識した。
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
(やあ、
人参
(
にんじん
)
と
干瓢
(
かんぴょう
)
ばかりだ。)と
粗忽
(
そそ
)
ッかしく
絶叫
(
ぜっきょう
)
した。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
絶叫
(
ぜっきょう
)
して泣いたけれど
命数
(
めいすう
)
があれば
死
(
し
)
にも死なれないで
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
トーマスがふるえあがって
絶叫
(
ぜっきょう
)
した。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
ゆえに我々は一家を捨てることをも重いことに思わない。ゆえに事あれば国のためとはいうけれど、一家のためとは
絶叫
(
ぜっきょう
)
しない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
かれは、おもわず
絶叫
(
ぜっきょう
)
した。だがその口も、たちまち
綿
(
わた
)
のようなものをつめられてしまったので、声も立てられない。ただ身をもがいて、
伏
(
ふ
)
しまろんだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は湖面を指さしながら、
絶叫
(
ぜっきょう
)
した。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その武者の
絶叫
(
ぜっきょう
)
は、返り血とともに、善助の面を打ったが、敵が勢いよく仆れるのと一緒に、官兵衛の体も善助の背を離れて、
諸倒
(
ともだお
)
れに大地へ転んでいた。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その底にすむ
金色
(
こんじき
)
の
瞳
(
ひとみ
)
、かしらの
逆羽
(
さかばね
)
、見るからに
猛々
(
たけだけ
)
しい真黒な
大鷲
(
おおわし
)
が、足の
鎖
(
くさり
)
を、ガチャリガチャリ鳴らしながら、
扇山
(
せんざん
)
の
石柱
(
いしばしら
)
の上にたって、ものすごい
絶叫
(
ぜっきょう
)
をあげていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よろりと身をそるところへ、黒装束の腰からさッとほとばしった氷の
刃
(
やいば
)
! 男の肩からけさがけに
斬
(
き
)
りさげた。——ワッという
絶叫
(
ぜっきょう
)
とともに
闇
(
やみ
)
にたちまよった血けむりの血なまぐささ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
面
(
おもて
)
もふらず、佐久間勢の槍隊のうちへ、これも多くは槍を
揮
(
ふる
)
ッて突入した。からみ合う長槍の響きは、
怒罵
(
どば
)
、
絶叫
(
ぜっきょう
)
、馬のいななきと入り交じって、それら
悉
(
ことごと
)
くが、血の音、血の声と聞かれた。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬蹄のあとには、無数の死骸が捨てられ、
悍馬
(
かんば
)
絶叫
(
ぜっきょう
)
、血は河をなした。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
男女を合わせて、侍童から
厩中間
(
うまやちゅうげん
)
の端まで加えれば、信長の
扈従
(
こじゅう
)
百余名はいたはずであるが、本能寺
全伽藍
(
ぜんがらん
)
、ただ見るぐわうぐわう燃える
一炬
(
いっきょ
)
となったときは、一箇の人影も、一声の
絶叫
(
ぜっきょう
)
もなかった。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ううむ、残念!」一八郎の
絶叫
(
ぜっきょう
)
が聞こえた。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
絶叫
(
ぜっきょう
)
を浴びせた。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
絶望
(
ぜつぼう
)
絶叫
(
ぜっきょう
)
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“絶叫”の意味
《名詞》
絶叫(ぜっきょう)
声を限りに叫ぶこと。
(出典:Wiktionary)
絶
常用漢字
小5
部首:⽷
12画
叫
常用漢字
中学
部首:⼝
6画
“絶”で始まる語句
絶
絶間
絶頂
絶望
絶巓
絶壁
絶々
絶念
絶対
絶倫