盲人まうじん)” の例文
ふ。其処そこで、野寺のでら観音堂くわんおんだう拝殿はいでんあがり、其方そなた盲人まうじんにて角觝すまうるまじ、うでおしかあたまはりくらかふたつのうちにせむ。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
聞けれども一かうに言ず只何卒どうぞ御奉行樣へ御目にかゝり其上にて委細ゐさい申上ますとばかりにて盲人まうじん根生こんじやう勿々なか/\うごかざれば役人もあまして此段を申のべけるに大岡殿是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此時にいたりて去年十月以来このかたくらかりし坐敷ざしきもやう/\あかるくなりて、盲人まうじんのひらきたる心地せられて、雛はかざれども桃の節供は名のみにて花はまだつぼみなり。
へえこれ下駄げたいてとほると、がら/\音がしますからわかりますが、これ盲人まうじんが歩きいゝやうに何処どこへでもいてるのでせう。近江屋「なアに社内しやないばかりだアね、そろ/\出掛でかけようか。 ...
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
ここにこそ恐怖おそれはひそめ。かくてただ盲人まうじんの親は寝そべり
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いづれがさき出来できたか、穿鑿せんさくおよばぬが、怪力くわいりき盲人まうじん物語ものがたりが二ツある。おなはなしかたかはつて、一ツは講釈師かうしやくしいたにかけて、のん/\づい/\とあらはす。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此時にいたりて去年十月以来このかたくらかりし坐敷ざしきもやう/\あかるくなりて、盲人まうじんのひらきたる心地せられて、雛はかざれども桃の節供は名のみにて花はまだつぼみなり。
大岡殿聞れしからば其金三十五兩は公儀かみへ御取上になるぞれども藤助よく承はれ右の金子はもと不正の金ゆゑ不足の分まで殘らず御取上に相成るはずなれ共其方永々の眼病にて盲人まうじん同樣に付格別かくべつの御慈悲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うらわかき盲人まうじんのいろあくまで白く
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いきなりあさがみしものねずみでは、いくら盲人まうじんでも付合つきあふまい。そこで、ころんでて、まづみゝづくの目金めがねをさしむけると、のつけから、ものにしない。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此所に景清が娘のつかもあり、一村の氏神にまつる、此村かならず盲人まうじんむ、盲人他処より入れば必たゝりあり、景清のちに盲人になりしゆゑ、母のれい盲人めくらを嫌ふと所の人のいへりとしるせり。
如何成ることの願ひ有て奉行所へ盲人まうじんの身にて駈込訴かけこみそに及びしや城富ヘイ御意ぎよいに御座ります私し儀は武州埼玉郡幸手宿杉戸屋富右衞門と申者のせがれなるが十二歳のときより江戸長谷川町城重方へ養子やうしまゐりし者なりとこたふるに大岡殿しからば其方は幸手宿富右衞門がせがれるか當時養父城重といふ者達者たつしや成るや城富ヘイ養父儀やうふぎ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さて、招魂社しやうこんしや観世物みせもので、すみのなすりくらをするのではないから、盲人まうじん相撲すまふもいかゞなもの。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此所に景清が娘のつかもあり、一村の氏神にまつる、此村かならず盲人まうじんむ、盲人他処より入れば必たゝりあり、景清のちに盲人になりしゆゑ、母のれい盲人めくらを嫌ふと所の人のいへりとしるせり。