目覺めざ)” の例文
新字:目覚
白鷺しらさぎが——わたしはこれには、目覺めざむるばかり、使つかつて安扇子やすせんす折目をりめをたゝむまで、えりのすゞしいおもひがした。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ひめすくいださんため、たゞ一人ひとりにてまゐりしは、ひそか庵室いほりにかくまひおき、後日ごじつをりて、ロミオへおくとゞけん存念ぞんねんしかるにまゐれば、ひめ目覺めざむるすこしき前方まへかた
いよ/\噴火ふんかはじまると菜花状さいかじよう噴煙ふんえん大小だいしよう種々しゆ/″\鎔岩ようがんまじへてばし、それが場合ばあひによつては數十町すうじつちようにもたつすることがある。このさい鎔岩ようがん水蒸氣すいじようきくことが目覺めざましい。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
門に進みてはしために問へば、家にいますは夫人のみにて、目覺めざめて後は快くなれりとのたまへり。間雜つねの客をばことわれと仰せられつれど、檀那だんなは直ちに入り給ひてもよろしからんとなり。
それから、私は、目覺めざめた。現在ゐる場所と地位とを思ひ出した。そこで、私は、身を顫はせて、垂布カアテンのない寢臺に起き上り、靜かな、暗い夜は、絶望の戰きを目撃し、熱情の爆發を聽いた。
目覺めざめた光は建物のかどかどに
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
其中そのうちひめ目覺めざめしゆゑ、てんせるわざ是非ぜひおよばず、ともかくてござれ、とすゝむるうちに、ちかづく人聲ひとごゑわれらおどろ逃出にげいでましたが、絶望ぜつばうあまりにや、ひめつゞいてまゐりもせず
ひめをばかり墓所はかしょより、きたりてすくされよ、とロミオかたまうりしに、使僧しそうヂョンとまうもの不慮ふりょことにて抑留ひきとめられ、夜前やぜんそのしょ持歸もちかへってござりまするゆゑ、目覺めざめなばさぞ當惑たうわく