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案内
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あない
ふりがな文庫
“
案内
(
あない
)” の例文
主
(
あるじ
)
の勧むる
傍
(
そば
)
より、妻はお俊を促して、お俊は紳士を
案内
(
あない
)
して、客間の床柱の前なる
火鉢
(
ひばち
)
在る
方
(
かた
)
に
伴
(
つ
)
れぬ。妻は
其処
(
そこ
)
まで
介添
(
かいぞへ
)
に附きたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
くわしく
案内
(
あない
)
を致そうずるにて候、あわれ、一杯の般若湯と、五十文の鳥目とをたびて
給
(
た
)
べ候え、なあむ十方到来の旦那様方……
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
(
家居
(
いへゐ
)
の作りさま他所にかはれり、その事は下にいふべし)しばしこゝにやすらひて立出しに、これよりまづ
猿飛橋
(
さるとびばし
)
を見玉へとて
案内
(
あない
)
は
前
(
さき
)
へ立てゆく。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「垣の外に流れがある。常に来て
案内
(
あない
)
を知る者ならば
墜
(
お
)
ちることもあるまいが、見てやりなさい」と、ささやいた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ゆがみよろぼいたる式部官に
案内
(
あない
)
せられて
妃
(
きさき
)
出でたまい、式部官に名をいわせて、ひとりびとりことばをかけ、手袋はずしたる右の手の甲に
接吻
(
せっぷん
)
せしめたもう。
文づかい
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
「面白い。伊達侯よりそちの方が喰い物がよろしいと見えてなかなか話せるわ。事起らばなお望むところじゃ。千夜程も逗留してつかわそうぞ。さそくに
案内
(
あない
)
せい」
旗本退屈男:07 第七話 仙台に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「そうか、それは大儀であった、では、その悪僧を召捕る、その方、
案内
(
あない
)
をいたせ」
切支丹転び
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
門
(
かど
)
を叩けば
僕
(
しもべ
)
出で迎へて、あるじはおん身來まさば、
案内
(
あない
)
することを
須
(
もち
)
ゐざれと
宣給
(
のたま
)
ひぬといふ。そのさま吾が至るを
期
(
ご
)
したるに似たり。廣間には
幌
(
とばり
)
を
卸
(
おろ
)
して、
闃
(
げき
)
として物音を聞かず。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
お覚えのめでたさ、その御機嫌の段いうまでもない——帰途に、身が領分に
口寄
(
くちよせ
)
の
巫女
(
いちこ
)
があると聞く、いまだ試みた事がない。それへ
案内
(
あない
)
をせよ。太守は人麿の声を聞こうとしたのである。
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「もしほかに用がなかったら、
案内
(
あない
)
をしてもらいたいところがあるのだが」
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ひるくらきみ堂のうちを
案内
(
あない
)
して若き尼僧の声もさやけき
閉戸閑詠
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
いづら行かむ君の
案内
(
あない
)
に菜の花の二すぢ路の長しみじかし
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「物
申
(
も
)
う、
案内
(
あない
)
申う。あるじの御坊おわすか。」
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
襷
(
たすき
)
とりながら
案内
(
あない
)
や避暑の宿
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
「いで、その無学蒙昧なる若輩共、この金十郎が取って押えて目に物見せて遣わさん、いざ、
案内
(
あない
)
さっせい!」
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
案内
(
あない
)
知りたる少女に引かれて、巨勢は
右手
(
めて
)
なる石段をのぼりて見るに、ここは「バワリア」の
庭
(
ホオフ
)
といふ「ホテル」の前にて、屋根なき所に
石卓
(
いしづくえ
)
、
椅子
(
いす
)
など並べたるが
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
さき程番町の屋敷へ訪れたときの容子、
案内
(
あない
)
していきましたときの容子、お紋の方様が治右衛門めの娘とあっては、まさしく腰本が仕組んだ企らみに相違ござりませぬ。
旗本退屈男:11 第十一話 千代田城へ乗り込んだ退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
又この
人並
(
ひとなみ
)
ならぬ
雲雀骨
(
ひばりぼね
)
の
粉微塵
(
こなみじん
)
に散つて
失
(
う
)
せざりしこそ、
洵
(
まこと
)
に夢なりけれと、
身柱
(
ちりけ
)
冷
(
ひやや
)
かに
瞳
(
ひとみ
)
を
凝
(
こら
)
す彼の
傍
(
かたはら
)
より、これこそ名にし負ふ
天狗巌
(
てんぐいわ
)
、と
為
(
し
)
たり
貌
(
がほ
)
にも車夫は
案内
(
あない
)
す。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
僕は暫し目を
睜
(
みは
)
りて、
訝
(
いぶか
)
しげに我を見居たるが、さてはあの
痩骨
(
やせぎす
)
を尋ね給ふか、檀那は別に御用ありての事なるべければ、
案内
(
あない
)
しまゐらせん、されどこれも歸らんは一時間の後なるべし
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「——三密の月を澄ます所に、
案内
(
あない
)
申さんとは、
誰
(
た
)
そ。」
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
格子の外で
案内
(
あない
)
を頼む女の声がきこえた。
半七捕物帳:07 奥女中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「
案内
(
あない
)
はいい」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「早乙女主水之介、眉間傷御披露に罷り越した、通って参るぞ。主計頭どの居室に
案内
(
あない
)
せい」
旗本退屈男:10 第十話 幽霊を買った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
小林
(
こばやし
)
ぬしは明日わが隊とともにムッチェンのかたへ立ちたまふべければ、君たちの中にて一人塔の
顛
(
いただき
)
へ
案内
(
あない
)
し、粉ひき車のあなたに、
滊車
(
きしゃ
)
の
烟
(
けぶり
)
見ゆるところをも見せ玉はずや
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
主
(
あるじ
)
の
本意
(
ほい
)
ならじとは
念
(
おも
)
ひながら、老婢は止むを得ず彼を
子亭
(
はなれ
)
に
案内
(
あない
)
せり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
小林ぬしは明日わが隊とともにムッチェンのかたへ立ちたもうべければ、君たちの中にて一人塔のいただきへ
案内
(
あない
)
し、粉ひき車のあなたに、汽車の
煙
(
けぶり
)
見ゆるところをも見せたまわずや
文づかい
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「当家第一の座敷がよかろう。上段の間へ
案内
(
あない
)
せい」
旗本退屈男:07 第七話 仙台に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
悪いといへば兼吉つあんの顔色の悪さ、一通りの事ではなささうなり、今から帰るでもあるまじ、
不肖
(
ふしょう
)
して
己
(
おれ
)
に附き合ひ喫み直してはと遠慮なき
勧
(
すすめ
)
に、お
上
(
かみ
)
が指図して
案内
(
あない
)
さするは二階の六畳
そめちがへ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
案内
(
あない
)
せい
旗本退屈男:10 第十話 幽霊を買った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
湯島なる
故
(
ふる
)
さとに来て見れば、表なる
塗籠
(
ぬりごめ
)
はいたう揺り崩され、屋根なりし瓦落ちつもり、壁の土と共に山の姿なせり。されば常に駕籠舁き入るゝ玄関めく方へ往かむこと難く、さりとてこゝにあるべきならねば、先づ
案内
(
あない
)
を
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
案
常用漢字
小4
部首:⽊
10画
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
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案内者
案内人
案内役
案内書
案内状
案内記