意旨いし)” の例文
なんとなれば、無智むちには幾分いくぶんか、意識いしき意旨いしとがある。が、作用さようにはなにもない。たいして恐怖きょうふいだ臆病者おくびょうものは、のことをもっ自分じぶんなぐさめることが出来できる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
飛行ひかうなさばいざしらず我が庭の飛石に草履ざうりかたが血にて明々あり/\殘るの所謂いはれなしこれしんうたがふべき一ツなり然すれば傳吉に意旨いしふくみし者猿島川へんにて男女のがいされたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
むろん男のことを「女らしい」というときは、十に八、九まで誹謗ひぼうする意旨いしであるが、しかし女自身に使用するときでも、おもしろからぬ意味をふうすることはしばしば見るところである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
疼痛とうつうとは疼痛とうつうきた思想しさうである、思想しさうへんぜしむるがためには意旨いしちからふるひ、しかしてこれてゝもつて、うつたふることめよ、しからば疼痛とうつう消滅せうめつすべし。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
分てつかはせし程のことゆゑ私し心底御賢察けんさつ下されたく萬一右等の儀を遺恨ゐこんに思ふ程ならば五ヶ年の間た千辛萬苦せんしんばんくしてたくはへたる金子をいかに叔母成ばとて分てはつかはしませぬ是意旨いし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
実際じっさい人間にんげん自分じぶん意旨いしはんして、あるい偶然ぐうぜんなことのために、から生活せいかつ喚出よびだされたものであるのです……。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
上げおそれながら段々だん/\吟味ぎんみ仕つりし所意旨いし之あり候て殺したりと當人たうにん白状仕つり既に爪印迄相濟あひすみたる上からは彼が罪は明白めいはくなりと申せしかば越前守殿イヤ夫は拷問がうもんくるしみにへ兼ね是非なくも罪にふくせしと云又昌次郎梅の兩人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
實際じつさい人間にんげん自分じぶん意旨いしはんして、あるひ偶然ぐうぜんことために、から生活せいくわつ喚出よびだされたものであるのです……。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
疼痛とうつうとは疼痛とうつうきた思想しそうである、この思想しそうへんぜしむるがためには意旨いしちからふるい、しかしてこれをててもって、うったうることをめよ、しからば疼痛とうつう消滅しょうめつすべし。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
しかしながら不死ふし代替だいたいもつて、自分じぶんなぐさむるとこと臆病おくびやうではなからうか。自然しぜんおいおこところ無意識むいしきなる作用さようは、人間にんげん無智むちにもおとつてゐる。なんとなれば、無智むちには幾分いくぶんか、意識いしき意旨いしとがある。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)