よき)” の例文
ゆづる者ならんと思はれ何所迄どこまでも家來の體に取扱とりあつかはれしは實に特別とくべつ慈悲じひと云べきを却て主税之助は是をよき機會しほなりと藤五郎をはいして實子すけ五郎に家督かとく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
他国はしらず、その山言語やまことばとは、○米をくさ味噌みそをつぶら○しほをかへなめ○焼飯やきめしをざわう○雑水ざふすゐをぞろ○天気のよきをたかゞいゝ○風をそよ○雨も雪もそよがもふといふ。
面倒なりよきに計らへと皺枯れたる御声にて云ひたまはんは知れてあれど、恐る/\圓道或時、思さるゝ用途みちもやと伺ひしに、塔を建てよと唯一言云はれしり振り向きも為たまはず
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
夫人はわれと杯を打碰うちあはせて、意味ありげなる目を我面に注ぎ、これをさばや、よき機會をりのためにと云ふに、我友點頭うなづきてげに好機會は必ず來べきものぞ、屈せずして待つが丈夫ますらをの事なりと云ふ。
その翌日よくじつになると、日出雄少年ひでをせうねんは、稻妻いなづまといふよき朋友ともだち出來できたので、最早もはやわたくしそばにのみはらず、朝早あさはやくから戸外こぐわいでゝ、なみあをく、すなしろ海岸かいがんへんに、いぬ脊中せなかまたがつたり、くび抱着いだきついたりして
将軍もまたよき郎党をめしたまわずや
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
聞ず否々いや/\兄樣あにさまふればとて一日二日のたびではなし天氣てんきよきを見て立ても道にて大雨おほあめに逢まじき者にも非ずと在所ざいしよ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
將軍しやうぐんまたよき郎党らうだうめしたま
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
順に廻り今日はよき天氣てんきとか又はわるい風とか御寒おさむいとか御暑おあついとか云てまだくづはたまりませんかと一けんづつ聞て歩行あるくが宜しからん其の中には心安くなり人にもかほ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)