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四疊半
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よでふはん
汚い
四疊半の
肱掛窓に、
肱どころか、
腰を
掛けて、
伸し
上るやうにして、
來るのを
待つて、
俥の
音に
耳を
澄ました
事がある。
柳屋は
淺間な
住居、
上框を
背後にして、
見通の
四疊半の
片端に、
隣家で
帳合をする
番頭と
同一あたりの、
柱に
凭れ、
袖をば
胸のあたりで
引き
合はせて、
浴衣の
袂を
折返して
私はその
頃牛込の
南榎町に
住んで
居たが、
水道町の
丸屋から
仕立上りを
持込んで、
御あつらへの
疊紙の
結び
目を
解いた
時は、
四疊半唯一間の
二階半分に
盛上つて、
女中が
細い
目を
圓くした。
が、
四疊半でも
六疊でも、
琵琶棚つきの
廣間でも、そこは
仁體相應として、これに
調子がついて、
別嬪の
聲で
聞かうとすると、
三味線の
損料だけでもお
安くない。
白い
手の
指環の
税がかゝる。
その
李の
花、
花の
李の
頃、
二階の
一室、
四疊半だから、
狹い
縁にも、
段子の
上の
段にまで
居餘つて、わたしたち
八人、
先生と
合はせて
九人、
一夕、
俳句の
會のあつた
時、
興に
乘じて、
先生が