北海ほくかい)” の例文
その學生がくせいころから、閣下かくか學問がくもんはら出來できて、わたしのやうに卑怯ひけふでないから、およぎにたつしてはないけれども、北海ほくかい荒浪あらなみ百噸ひやくとん以下いかおそれない。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさ元來ぐわんらい愛國あいこく慷慨かうがいひとかつ北海ほくかい滊船きせん面會めんくわいしたときも、談話だんわこゝおよんだときかれはふと衣袋ポツケツトそこさぐつて、昨夜さくや旅亭りよてい徒然つれ/″\つくつたのだとつて、一ぺん不思議ふしぎ新體詩しんたいししめされた。
北海ほくかい新潟にひがた海門みなとにおつる大河だいが阿加あか川と千曲ちくま川と也。
北海ほくかい孔融こうゆう矢張やはり神童だつた。
才一巧亦不二 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
三冬さんとうちつすれば、天狗てんぐおそろし。北海ほくかい荒磯あらいそ金石かないは大野おほのはま轟々ぐわう/\りとゞろくおと夜毎よごとふすまひゞく。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それが次第しだいはげしくつて、かぞへてなゝツ、身體からだ前後ぜんごれつつくつて、いてはび、いてはびます。いはにもやまにもくだけないで、みな北海ほくかい荒波あらなみうへはしるのです。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
わたしは——白晝はくちう北海ほくかい荒波あらなみうへおこところ吹雪ふゞきうづことがあります。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)