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利
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きか
ふりがな文庫
“
利
(
きか
)” の例文
卯平
(
うへい
)
は
其
(
そ
)
の
薄暗
(
うすぐら
)
い
家
(
うち
)
の
中
(
なか
)
に
只
(
たゞ
)
煙草
(
たばこ
)
を
吹
(
ふ
)
かしては
大
(
おほ
)
きな
眞鍮
(
しんちう
)
の
煙管
(
きせる
)
で
火鉢
(
ひばち
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
居
(
ゐ
)
た。
卯平
(
うへい
)
と
勘次
(
かんじ
)
とは
其
(
そ
)
の
間
(
あひだ
)
碌
(
ろく
)
に
口
(
くち
)
も
利
(
きか
)
なかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
やき
大勢
(
おほぜい
)
居
(
ゐ
)
ながら餘り目はしの
利
(
きか
)
ぬ
奴等
(
やつら
)
だ兄と云ば某しが弟に
違
(
ちが
)
ひなし何故早く
然樣
(
さう
)
云ないなどと
無理
(
むり
)
ばかり云中に長兵衞長八の兩人は足を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
初め
刑部
(
けいぶ
)
に至るまで丸ッきり手掛が無い様に思って居るけれど未だ目が
利
(
きか
)
ぬと云う者だ己は一ツ非常な
証拠者
(
しょうこもの
)
を見出して人
知
(
しれ
)
ず取て
置
(
おい
)
た(大)エ
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
藪
(
やぶ
)
医者の薬も
瑠璃光薬師
(
るりこうやくし
)
より尊き
善女
(
ぜんにょ
)
の手に持たせ玉える
茶碗
(
ちゃわん
)
にて
呑
(
の
)
まさるれば何
利
(
きか
)
ざるべき、
追々
(
おいおい
)
快方に赴き
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
『ミストル・ヘーガ』。
日本人
(
にほんじん
)
の
給仕
(
きふじ
)
が
気
(
き
)
を
利
(
きか
)
せて『
芳賀
(
はが
)
さん』と
読
(
よ
)
み
直
(
なほ
)
す。『ミストル・ホーライ』。これは
堀
(
ほり
)
だ。『ミストル・アイカイ』。
之
(
これ
)
は
猪飼
(
ゐかひ
)
だ。『ミストル・キャツダ』。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
▼ もっと見る
月島で幅を
利
(
きか
)
していたその請負師の家へ、お島は新調の
著物
(
きもの
)
などを着込んで、註文を聞きに行った。寒い雨の降る日で、
茶
(
ちゃ
)
の
室
(
ま
)
の火鉢の側には下に使われている男が仕事を休んで、四五人集っていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
利
(
きか
)
せて彼れが探り得たる所を探り得んと茲に来りし者なる
可
(
べ
)
し去れど谷間田は小使いより聞得し事ありて再び大鞆に胸中の秘密を語らじと思える者なれば
一寸
(
ちょっ
)
と大鞆の顔を
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
ば
懸
(
かけ
)
たりける
折節
(
をりふし
)
山風
烈
(
はげし
)
くして
炎
(
ほのほ
)
は所々へ
燃移
(
もえうつ
)
れば三十一人の小賊共スハ
大變
(
たいへん
)
なりと
慌騷
(
あわてさわ
)
ぐも
毒
(
どく
)
酒に五體の
利
(
きか
)
ざれば
憐
(
あは
)
れむべし
一人
(
ひとり
)
も殘らず
燒燗
(
やけたゞれ
)
て
死亡
(
しばう
)
に及ぶを
強惡
(
がうあく
)
の三人は是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其手を取て
突除
(
つきの
)
けつゝ
見相
(
けんさう
)
變
(
かへ
)
て忠兵衞さん扨は其朝長庵が傘をもさゝず天神樣の
裏門前
(
うらもんまへ
)
にて
逢
(
あは
)
れし時口
利
(
きか
)
れたは
確乎
(
たしか
)
な
證據
(
しようこ
)
夫程證據の有事をなどて今日迄
包
(
つゝ
)
まれしや情なき忠兵衞殿
無念々々
(
むねん/\
)
と
齒噛
(
はがみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“利”の意味
《名詞》
利(リ)
(リ)ためになること。もうけ。恵み。
(出典:Wiktionary)
利
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
“利”を含む語句
利益
墺太利
伊太利
徳利
高利貸
貧乏徳利
英吉利
以太利
冥利
砂利
利目
腕利
小砂利
西比利亜
勝利
利潤
智利
利剣
酒徳利
伊太利人
...