“なぐさみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
52.0%
慰藉20.0%
賭博8.0%
娯楽4.0%
娯樂4.0%
慰楽4.0%
慰樂4.0%
消遣4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
言葉ことばやさしく愛兒あいじ房々ふさ/″\せる頭髮かみのけたまのやうなるほゝをすりせて、餘念よねんもなく物語ものがたる、これが夫人ふじんめには、唯一ゆいいつなぐさみであらう。
さながら山吹の花の実もなき色香を誇るに等しい放蕩ほうとうの生涯からは空しい痴情ちじょうの夢の名残はあっても、今にして初めて知る、老年の慰藉なぐさみとなるべき子孫のない身一ツのさびしさ果敢はかなさ。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
天下晴れて、財布のひもを外すやら、胴巻を解くやらして、賭博なぐさみをはじめますと、お船頭が黙ってはおりませぬ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
娯楽なぐさみにやるのなら何でもいいわけだが、それにしても、和歌とか発句ほっくとか田舎にいてもやれて、下手へたなら下手なりに人に見せられるようなものをやった方がおもしろかろうじゃないか。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
娯樂なぐさみにやるのなら何でもいゝ譯だが、それにしても、和歌とか發句とか田舍にゐてもやれて、下手へたなら下手なりに人に見せられるやうな者をやつた方が面白からうぢやないか。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
……たか/″\人間にんげん仕事しごとだけに、はね船頭せんどう使つかふても、みづうへいてくだよ。なに希有けうがらつしやるにはあたらぬ。あのふねは、わし慰楽なぐさみつくるでがす。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もっと燭火あかして、家來共けらいども! 食卓テーブルたゝんでしまうて、せ、あま室内ざしきあつうなったわ。……あゝ、こりゃおもひがけん慰樂なぐさみであったわい。
風体ふうていによりて夫々それ/″\の身の上を推測おしはかるに、れいるがごとくなればこゝろはなはいそがはしけれど南無なむ大慈たいじ大悲たいひのこれほどなる消遣なぐさみのありとはおぼえず無縁むえん有縁うえんの物語を作りひとひそかにほゝゑまれたる事にそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)