“げんき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
元気61.1%
衒気16.6%
元氣9.1%
元亀7.9%
減毀1.1%
玄基1.1%
衒奇0.8%
元起0.4%
元季0.4%
元輝0.4%
壮健0.4%
幻詭0.4%
玄喜0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
元気げんきこえをのこして、ていきました。おじいさんとおばあさんは、もんそとって、いつまでも、いつまでも見送みおくっていました。
桃太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
もし帯刀とその小姓をのぞけば、この近傍の庄屋しょうやとも変りはない。それほどに覇気はき衒気げんきのみじんも見えない人がらであった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勿論もちろんいま境涯きやうがいとてけつして平和へいわ境涯きやうがいではないが、すでにはら充分じゆうぶんちからがあるので、すぐよりは餘程よほど元氣げんきもよく、赫々かく/\たる熱光ねつくわうした
ただ、もし元亀げんき天正てんしょうの頃の日本人に見せたら、この老神父もまた、定めしかのウルガン伴天連の如く見えたことだらうと思ふわけである。
ハビアン説法 (新字旧仮名) / 神西清(著)
歴史の頁数は年毎に其厚さを加ふれど、思想界の領地は聊爾いさゝか減毀げんきせらるゝを見ず。あたかも是れ渡船に乗じて往来する人の面は常に異なれど、渡頭、船を呼ぶの声は尽くる時なきが如し。
思想の聖殿 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
その転陣の先へ、設楽五郎左の子権之助が、敵将斎藤玄基げんきの首をひッさげて来て彼の見参げんざんに入れた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここに三画伯の扮装いでたちを記したのをて、衒奇げんき、表異、いささかたりとも軽佻けいちょう諷刺ふうしの意をぐうしたりとせらるる読者は、あの、紫の顱巻はちまきで、一つ印籠何とかの助六の気障きざさ加減は論外として
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
晩年には毎月まいげつ説文会を催して、小島成斎、森枳園きえん、平井東堂、海保竹逕ちくけい喜多村栲窓きたむらこうそう、栗本鋤雲じょうん等をつどえた。竹逕は名を元起げんき、通称を弁之助べんのすけといった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この年六月に海保竹逕ちくけいが歿した。文政七年うまれであるから、四十九歳を以て終ったのである。前年来また弁之助と称せずして、名の元起げんきを以て行われていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
今道余録を読むに、姉と友との道衍を薄んじてこれにくむも、また過ぎたりというべし。道余録自序に曰く、余さきに僧たりし時、元季げんきの兵乱にう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
おうっ、めずらしや、あれに賊の軍師呉用、賊の大将宋江そうこう、またそのわきに一清公孫勝が駒を並べて指揮している。——元輝げんき、一軍をひッさげて、一清の首を
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「じゃお壮健げんきで……、アバヨ、アバヨだ」
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
数〻しばしば社参するうちに、修験者らから神怪幻詭げんきの偉いだんなどを聞かされて、身に浸みたのであろう、長ずるに及んで何不自由なき大名の身でありながら、葷腥くんせいを遠ざけて滋味じみくらわず、身を持する謹厳で
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
父は玄喜げんき、子は玄悦げんえつで、麹町こうじまち三軒家さんげんやの同じ家に住んでいた。照は玄喜のむすめで、玄悦の妹ではあるまいか。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)