“ぢやうぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
丈夫52.6%
健康26.3%
健全5.3%
強壮5.3%
壮健5.3%
壯健5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれとほはたけつち潜伏せんぷくしてそのにくむべき害蟲がいちうさがしてその丈夫ぢやうぶからだをひしぎつぶしてだけ餘裕よゆう身體からだにもこゝろにもつてない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
女の心の臓が案外健康ぢやうぶだつたので、幾らか物足りない気持で、医者が待合室へ入つて来ると、そこには中馬が引き拗つた耳朶みゝたぶを火鉢の火であぶつてゐた。
「おなかいてゐる人間の魂は、お腹のいゝ人達の魂に比べると、営養やしなひもよく、ずつと健全ぢやうぶだ。」と言つたゴリキイは、自慢だけに健全ぢやうぶ霊魂たましひつてゐるが
すべて女の声帯は細いのに呂昇のは男と同じ程度に大きく、咽喉もよく発達してゐるが、扁桃腺へんたうせんが非常にふとつて、どんなに贔屓目ひいきめに見ても健全ぢやうぶな咽喉とは言ひ兼ねたさうだ。
根岸の伯母さんは点頭うなづいて、「みん左様さうですよ。妙なもので、お娵に行けば大抵の人は強壮ぢやうぶになりますよ。」
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
強壮ぢやうぶ一式を自慢にして来た婆やは、来たてには、いくらか姉さん達を馬鹿にした気味であつたが、その若いものが「やはらかもの」でも何でもズン/\独りで仕立てることを知つて居たには
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
余り壮健ぢやうぶでなく、痩せた、図抜けて背の高い人で、一日として無為ぶゐに暮せない性質たちなのか、一時間と唯坐つては居ない。何も用のない時は、押入の中を掃除したり、寵愛の銀煙管をみがいたりする。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
斯の兄の方の子供は、性來弱々しく、幾度か醫者の手を煩はした程で、今日のやうに壯健ぢやうぶらしく成らうとは思ひもよりませんでした。皆なの丹精一つで漸く學校へ通ふまでに漕附けたのです。