“サバ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:さば
語句割合
産飯28.6%
21.4%
娑麽14.3%
14.3%
元気7.1%
散飯7.1%
沙磨7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さば」は産飯サバで、魚の鯖ではない。神棚に上げる盛り飯の頭をはねて、地べたなどへ散したりする。頭だから「あたまをはねる」との同義で、さばはねを加へて勘定する事である。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
吾々の生活も、亦同様で、盆には、サバを、地方の山奥等では、塩鯖を擎げて親・親方の処へ行つた。
盆踊りの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
周防の娑麽サバの魁師神夏磯媛カムカシヒメは、天子の使ひ来ると知つて、磯津シツ山の賢木サカキを根こじにし、上枝ホツエ八握ヤツカ劔、中枝ナカヅエ八咫ヤタ鏡、下枝シヅエには、八尺瓊を掛けた上に、素幡シラハタを船のに樹てゝ
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
だが、問註所モンヂユウシヨ対決の場は、すつかり「大岡さばき」の一場面のやうに平易化してしまつた。サバき役としての細川勝元は、あゝ童蒙的に聡明な人に演出せられてはいけないのであつた。
実川延若讃 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
散飯サバを呪力あるものとしてばかり考へてゐるが、やはり食物としてゞある。大殿祭にもぬさと米とがうち撒かれるのは、宮殿の精霊に与へるのが本意で、呪力を考へるのは、後の事であらう。
餓鬼阿弥蘇生譚 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)