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いなびかり
ふりがな文庫
“
電
(
いなびかり
)” の例文
だって、緋だの、紫だの、暗い
中
(
うち
)
に、
霰
(
あられ
)
に交って——それだと
電
(
いなびかり
)
がしているようだもの……その
蔀
(
しとみ
)
をこんな時に開けると、そりゃ
可恐
(
こわ
)
いぜ。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれど、
雨
(
あめ
)
は、
容易
(
ようい
)
にやみそうもなく、
青
(
あお
)
い
電
(
いなびかり
)
の
光
(
ひかり
)
は、
身
(
み
)
のまわりを
縫
(
ぬ
)
うようにひらめき、すぐ
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
では、いまにも
落
(
お
)
ちそうに
雷
(
かみなり
)
が
鳴
(
な
)
ったのです。
酒屋のワン公
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
だつて、
緋
(
ひ
)
だの、
紫
(
むらさき
)
だの、
暗
(
くら
)
い
中
(
うち
)
に、
霰
(
あられ
)
に
交
(
まじ
)
つて——それだと
電
(
いなびかり
)
がして
居
(
ゐ
)
るやうだもの……
其
(
そ
)
の
蔀
(
しとみ
)
をこんな
時
(
とき
)
に
開
(
あ
)
けると、そりや
可恐
(
こは
)
いぜ。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その内に火の玉が、鍍金の前を
電
(
いなびかり
)
のような
斜
(
はす
)
ッかけに土間を切って、ひょいと、
硝子戸
(
がらすど
)
を出たでしょう。
集
(
たか
)
っていたのは、バラバラと散る。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
四ツの壁は、流るる
電
(
いなびかり
)
と輝く雨である。とどろとどろと鳴るかみは、
大灘
(
おおなだ
)
の波の
唸
(
うな
)
りである。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
霧
(
きり
)
もかゝり、
霜
(
しも
)
もおりる……
月
(
つき
)
も
曇
(
くも
)
れば
星
(
ほし
)
も
暗
(
くら
)
し、
此
(
こ
)
の
大空
(
おほぞら
)
にも
迷
(
まよ
)
ひはある。
迷
(
まよ
)
ひも、
其
(
それ
)
は
穩
(
おだや
)
かなれども、
胸
(
むね
)
の
塞
(
ふさが
)
り
呼吸
(
いき
)
が
閉
(
とぢ
)
る、もやくやなあとの、
電
(
いなびかり
)
、はたゝがみを
御覽
(
ごらん
)
ぜい。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
電
(
いなびかり
)
ですか、薄い
蒼
(
あお
)
いのが、
真暗
(
まっくら
)
な空へ、ぼっと
映
(
さ
)
しますとね、黄色くなって、大きな森が出て、そして、五重の塔の
突尖
(
とっさき
)
が見えるんですよ……上野でしょうか、
天竺
(
てんじく
)
でしょうか
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
電
(
いなびかり
)
が、南辻橋、北の辻橋、菊川橋、
撞木
(
しゅもく
)
橋、川を射て、橋に輝くか、と
衝
(
つ
)
と町を
徹
(
とお
)
った。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
電
(
いなびかり
)
は
些
(
ちっ
)
と気が
無
(
ね
)
えがね、二見ヶ浦は千畳敷、浜の
砂
(
いさご
)
は金銀……だろう、そうだろそうだろ
然
(
そ
)
うであろ。成程どんどん湧いていら、
伊良子
(
いらこ
)
ヶ崎までたっぷりだ。ああ、しかし暑いぜ。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お辻が(
恐
(
おそろ
)
しい人だこと、)といつた時、其の顔色とともに
灯
(
あかし
)
が恐しく暗くなつたが、消えはしないだらうかと、いきなり
電
(
いなびかり
)
でもするかの如く、恐る/\目をあけて見ると、
最
(
も
)
う
真暗
(
まっくら
)
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一際
(
ひときわ
)
烈
(
はげ
)
しきひかりものの
中
(
うち
)
に、一たび、小屋の屋根に
立顕
(
たちあらわ
)
れ、たちまち
真暗
(
まっくら
)
に消ゆ。再び
凄
(
すさまじ
)
じき
電
(
いなびかり
)
に、鐘楼に来り、すっくと立ち、
鉄杖
(
てつじょう
)
を
丁
(
ちょう
)
と振って、下より空さまに、鐘に手を掛く。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
可恐
(
こわ
)
い、
電
(
いなびかり
)
。」
光籃
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
電
常用漢字
小2
部首:⾬
13画
“電”を含む語句
電鈴
電光
電燈
電気
電灯
電火
電車
電報
電柱
閃電
電球
雷電
無電
無線電信
電閃
毎日電報
電髪
電流
電纜工場
逐電
...