“突尖”の読み方と例文
読み方割合
とっさき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上口あがりくち突尖とっさきの処、隅の方に、ばさばさした銀杏返いちょうがえし、前髪が膝におッつくように俯向うつむいて、畳に手をついてこう、横ずわりになって、折曲げている小さな足のかかとから甲へかけて
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いなびかりですか、薄いあおいのが、真暗まっくらな空へ、ぼっとしますとね、黄色くなって、大きな森が出て、そして、五重の塔の突尖とっさきが見えるんですよ……上野でしょうか、天竺てんじくでしょうか
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
樋の水がさらさらと木のりめへかかって一杯になると、ざアとながれへこぼれます、拍子を取って、突尖とっさき杵形きねがたが、カーン、何とも言えない、しずかな、さびしい、いいおとがするんです。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)