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適当
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てきとう
ふりがな文庫
“
適当
(
てきとう
)” の例文
旧字:
適當
わたしがしんがりを
務
(
つと
)
めていた。わたしたちの行列は親方の指図どおり
適当
(
てきとう
)
な間をへだてて進んだので、かなり人目に立つ行列になった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
銃猟家先生のように自分で大金を費して兎や
雉
(
きじ
)
を取って来る人には上等料理も
適当
(
てきとう
)
でしょうが中には
貰
(
もら
)
った雉を料理したりあるいは買って食べる人もあります。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「
空
(
くう
)
の
空
(
くう
)
」だとか、
内部
(
ないぶ
)
だとか、
外部
(
がいぶ
)
だとか、
苦痛
(
くつう
)
や、
死
(
し
)
に
対
(
たい
)
する
軽蔑
(
けいべつ
)
だとか、
真正
(
しんせい
)
なる
幸福
(
こうふく
)
だとか、とこんな
言草
(
いいぐさ
)
は、
皆
(
みな
)
ロシヤの
怠惰者
(
なまけもの
)
に
適当
(
てきとう
)
している
哲学
(
てつがく
)
です。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
この日はとうとう物置きに
適当
(
てきとう
)
な
洞
(
ほら
)
を発見することができなかった。そこでバクスターの
考案
(
こうあん
)
で、
洞
(
ほら
)
の内部の壁のやわらかいところをほって、室をひろげることにした。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
美濃部
(
みのべ
)
博士の機関説について政治問題が起り、私は
議会
(
ぎかい
)
の一委員会で、学問の問題を議会で論ずるは
適当
(
てきとう
)
でないと言ったところ、翌朝からは私自身が大なる機関説論者として
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
▼ もっと見る
年
(
とし
)
とった
仲間
(
なかま
)
は、
冬
(
ふゆ
)
の
雪
(
ゆき
)
のある
間
(
あいだ
)
を、
寺
(
てら
)
のひさしの
下
(
した
)
に
隠
(
かく
)
れ
場
(
ば
)
を
造
(
つく
)
ってはいっていたというから……このあたりは、
雪
(
ゆき
)
が
深
(
ふか
)
く
積
(
つ
)
もって、
適当
(
てきとう
)
な
場所
(
ばしょ
)
が
見
(
み
)
いだされないかもしれない。
雪くる前の高原の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
犬は広いところにきたので走りたくてむずむずするのですが、次郎君は戦いの前に
適当
(
てきとう
)
の休息をあたえることが必要だと考えていますので、しっかり
頸
(
くび
)
のところをつかんでいてはなしません。
決闘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
産土神様
(
うぶすながみさま
)
からお
届出
(
とどけいで
)
がありますと、
大国主命様
(
おおくにぬしのみことさま
)
の
方
(
ほう
)
では、すぐに
死者
(
ししゃ
)
の
行
(
ゆ
)
くべき
所
(
ところ
)
を
見定
(
みさだ
)
め、そしてそれぞれ
適当
(
てきとう
)
な
指導役
(
しどうやく
)
をお
附
(
つ
)
けくださいますので……。
指導役
(
しどうやく
)
は
矢張
(
やは
)
り
竜神様
(
りゅうじんさま
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
わたしは戸口——というよりも小屋に
出入
(
しゅつにゅう
)
する
穴
(
あな
)
というほうが
適当
(
てきとう
)
で、そこにはドアも
窓
(
まど
)
もなかったが——そこまで行って、わたしは上着とぼうしの雪をはらった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
どこか
岩壁
(
がんぺき
)
のあいだに
適当
(
てきとう
)
な物置き
庫
(
ぐら
)
がなかろうかと富士男は四、五人とともに、北方の森のなかをさがしまわった、するととつぜん
異様
(
いよう
)
のさけびがいんいんたる木の間にきこえた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
叔父
(
おじ
)
さんは、しばらく、だまって、
考
(
かんが
)
えておられた。むずかしいことをいっても
子供
(
こども
)
にわからないと
思
(
おも
)
われたので、なにか
適当
(
てきとう
)
な
答
(
こた
)
えをさがし
出
(
だ
)
そうとされるふうにもとられるのです。
世の中のために
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
自分
(
じぶん
)
の
体
(
からだ
)
でできることなら、
清作
(
せいさく
)
さんは、どんな
仕事
(
しごと
)
でも
喜
(
よろこ
)
んでする
決心
(
けっしん
)
でありましたが、さいわいに、
村
(
むら
)
の
産業組合
(
さんぎょうくみあい
)
に
適当
(
てきとう
)
な
勤
(
つと
)
め
口
(
ぐち
)
があって、
採用
(
さいよう
)
されたので、いよいよこれから
銃後
(
じゅうご
)
にて
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それで自分がどういう仕事に
適当
(
てきとう
)
しているかがわかった。わたしはそれをやってみせた。そのうえよけいわたしをゆかいにしたことは、まったくこれでは
骨折
(
ほねお
)
りのかいがあると感じ
得
(
え
)
たことであった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
それは、三
人
(
にん
)
が、もたれかかって
休
(
やす
)
むのに、ちょうど
適当
(
てきとう
)
のものでした。
石段に鉄管
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
適
常用漢字
小5
部首:⾡
14画
当
常用漢字
小2
部首:⼹
6画
“適”で始まる語句
適
適當
適宜
適々
適切
適合
適例
適確
適中
適否