道々みち/\)” の例文
道々みち/\おきゆん、心ある者や、心づくものや、肝揃きもそろて拝め、肝留きもとめて拝め、高札よ/\立てやうれ/\
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
かなしい希望は、はるかな道々みち/\につながつて、彼等二人は、あてどもなく歩いて行つた。
幸福への道 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
御連おつれ申ただけもつけの幸ひあんじるよりうむが安いとは此事なるべしと道々みち/\はなながら馬喰町ばくろちやうへぞかへりける是より長兵衞長八は相談さうだんして大橋文右衞門の一件を證人しようにんになりて訴へ出んと願書を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
道々みち/\も一ぷん絶間たえまもなくしやべつゞけて、カフカズ、ポーランドを旅行りよかうしたことなどをはなす。さうして大聲おほごゑ剥出むきだし、夢中むちゆうになつてドクトルのかほへはふツ/\といき吐掛ふつかける、耳許みゝもと高笑たかわらひする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
のちに、奧州あうしう平泉ひらいづみ中尊寺ちうそんじまうでたかへりに、松島まつしま途中とちううみそこるやうないはける道々みち/\かたはら小沼こぬまあしに、くわらくわいち、くわらくわいち、ぎやう、ぎやう、ぎやう、ちよツ
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
道々みち/\くや四季繩しきなは
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
なしおぼえの一刀差込で三五郎諸共もろともに我が家を出けるが川崎手前にて日のくれるやうにはか道々みち/\たはぶごとなど言て手間てまどり名にしあふ鈴ヶ森に差掛りし頃はやゝいつゝぎにもなりければ重四郎は前後を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
道々みち/\は、みねにも、たににも、うしたところ野社のやしろ鳥居とりゐえた。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あきなふて毎年まいねん江戸へいづ商人あきびと井筒屋ゐづつや茂兵衞金屋かなや利兵衞と云者あり平生へいぜい兄弟の如く親類しんるゐよりも中睦なかむつましかりしが兩人のつまとも此頃懷姙くわいにんなし居たり或時あるとき江戸より歸る道々みち/\はなしに利兵衞は茂兵衞にむかわたし今年ことし四十になり始めて子と云者いふもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)