こう)” の例文
しかるも我國わがくに財源ざいげんにはかぎりあり、兵船へいせん増加ぞうかにも限度げんどあり、くにおもふの日夜にちや此事このこと憂慮ゆうりよし、えず此點このてんむかつてさくこうじてる。
この日を山のこうというので、ちょっと見ると農事に関係がないように取れるが、これに参与する者は主として農民であった。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
武器こう百刀会の刀はまだ四半分もち上げていない。どう自身でも心を責めても出来ないのである。しかも、前取りした金はとうの昔につかってしまっている。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は現代女性の処世法しょせいほうを、感覚の洗練からこうじようとする態度が最も現代的だと信じている。
有験うげんの高僧貴僧百人、神泉苑しんせんえんの池にて、仁王経にんおうきょうこうたてまつらば、八大竜王はちだいりゅうおう慈現じげん納受のうじゅたれたまふべし、と申しければ、百人の高僧貴僧をしょうじ、仁王経を講ぜられしかども、其験そのしるしもなかりけり。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
なおその足をはって抵抗の状をなすの常なるに、二百七十年の大政府が二、三強藩の兵力に対してごう敵対てきたいの意なく、ただ一向いっこうこうあいうてまずとは、古今世界中に未だその例を見ずとて
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
多年来たねんらい西洋の書をこうじて多少に得たるところのその知見ちけんも、今や始めて実物じつぶつに接して、おおい平生へいぜい思想しそう齟齬そごするものあり、また正しく符合ふごうするものもありて、これをようするに今度の航海は
小学校の運動会で、父兄が招かれる。村の恵比寿えびすこう、白米五合銭十五銭の持寄りで、夜徹よっぴての食ったり飲んだり話したりがある。日もいよ/\短くなる。甘藷や里芋も掘って、土窖あなしまわねばならぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
第十三条 天皇ハたたかいせんこうシ及諸般ノ条約ヲ締結ス
大日本帝国憲法 (旧字旧仮名) / 日本国(著)
関東の各地に行われているオシラこうの祭神は、馬にし桑の枝を手に持った女人像の掛軸かけじくであり、名馬に導かれて天に昇り、絹をく一種の虫となってふたたびこの世にくだったという
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
かのえさるきのえとうのいろいろのこう、あるいは二十三夜講にじゅうさんやこうのようなものを組織し、また継続して、その講中だけは一人もけ落ちず、われひとおなじ心に信心をやしなって行こうとしているのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
近頃ではこうの幾まわりかが滞りなくまわった後、または何かあらたかな御利益のあった際に、記念の意味を以てこの石を立てる者もあるらしいが、もとは月待に人が集まるのがこの場処であった。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)