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被下度
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くだされたく
ふりがな文庫
“
被下度
(
くだされたく
)” の例文
此引幕壱帳ヲ宜シク御受納
被下度
(
くだされたく
)
御願申上候
様
(
よう
)
、拙者共ヘ委任相成候間、別紙此幕ヘ出金致シ候人々ノ名前目録モ相添、此段申進候。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
製産地直接取引ノ為メ日本ニ輸出
卸値
(
おろしね
)
ト同様多少ニ
拘
(
かかわ
)
ラズ勉強
仕
(
つかまつ
)
リ御便宜ノ為メ事務所トシテ日ノ出家ニ実物
取揃申居
(
とりそろえもうしおり
)
候
間
(
あいだ
)
御買上
被下度
(
くだされたく
)
候
踊る地平線:03 黄と白の群像
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
一年の計は元日にありと申せば随分正月より御出精、明治三十一年の文壇に虚子あることを天下に御吹聴
被下度
(
くだされたく
)
希望の到りに不堪候以上。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
過般、御送付
相成
(
あいなり
)
候『倫理教科書』の草案、
閲見
(
えっけん
)
、少々意見も
有之
(
これあり
)
、別紙に
認
(
したため
)
候。妄評御海恕
被下度
(
くだされたく
)
、此段、
得貴意
(
きいをえ
)
候也。
読倫理教科書
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「明日のオペラ座の切符手に入り候に付、主人同道お誘いに参り
可申
(
もうすべく
)
候、
何卒
(
なにとぞ
)
御待受
被下度
(
くだされたく
)
候。母上様」と云うのでした。
最終の午後
(新字新仮名)
/
フェレンツ・モルナール
(著)
▼ もっと見る
が、その末にこの頃は
談林発句
(
だんりんほっく
)
とやらが流行するから自分も一つ作って見たといって、「月落烏啼霜満天寒さ
哉
(
かな
)
——息を切らずに御読下し
被下度
(
くだされたく
)
候」
斎藤緑雨
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
小生らは決して善良なる市民に迷惑を及ぼすことはいたさず候につきご安心
被下度
(
くだされたく
)
候、まずは取り急ぎ要用のみ。
祭の夜
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
御存知の通り、蔦屋は上から順々に取られ申候。万一育ちても、祟りにて、
香
(
かんば
)
しきものには相成るまじく存申候。この辺のこと何卒よく/\お考え
被下度
(
くだされたく
)
候
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
いまは延々すべき時に非ずと心得られ候まま、汗顔平伏、お耳につらきこと開陳、暫時、おゆるし
被下度
(
くだされたく
)
候。
帰去来
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
是
(
これ
)
のみは
御憎悪
(
おんにくしみ
)
の中にも
少
(
すこし
)
は
不愍
(
ふびん
)
と
思召
(
おぼしめし
)
被下度
(
くだされたく
)
、かやうに
認
(
したた
)
め
居
(
を
)
り
候内
(
さふらふうち
)
にも、涙こぼれ候て
致方無
(
いたしかたな
)
く、覚えず
麁相
(
そそう
)
いたし候て、かやうに紙を
汚
(
よご
)
し申候。
御容
(
おんゆる
)
し
被下度候
(
くだされたくさふらふ
)
。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
一件、
相調
(
あひととの
)
ひ候上は、調印誓紙お取りかはしのため、しかるべき方を至急お
遣
(
つか
)
はし
被下度
(
くだされたく
)
……
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
手紙には「寒さ激しく御座候
間
(
あいだ
)
あまり寒き時は湯をやすみ、風ひかぬやう御用心くだされたく候、朝夕よきこと
悪
(
あ
)
しきことにつけお前一人便りに御座候間御身大切に
御守
(
おまも
)
り
被下度
(
くだされたく
)
候
(
そうろう
)
」
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
さて
旧臘
(
きゅうろう
)
中一寸申上候東京表へ転住の義、
其後
(
そのご
)
色々の事情にて
捗
(
はか
)
どりかね候所、此程に至り諸事好都合に
埓
(
らち
)
あき、いよいよ近日中に断行の運びに至り候はずにつき左様御承知
被下度
(
くだされたく
)
候
(
そうろう
)
。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
実例と申しても際限もなきことにていずれを取りて評すべきやらんと惑い候えども、なるべく名高きものより試み
可申
(
もうすべく
)
候。御思いあたりの歌ども御知らせ
被下度
(
くだされたく
)
候。さて人丸の歌にかありけん
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
身を乞食にやつして故郷に帰る小生の苦衷御察し
被下度
(
くだされたく
)
、御恩は永久に忘れ
不申
(
まをさず
)
候。昨日御別れ致候後、途中腹痛にて困難を極め、午後十一時
漸
(
やうや
)
く当市に無事安着仕候。
乍他事
(
たじながら
)
御安意
被下度
(
くだされたく
)
候。
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
拙者鎧櫃の血汐、いつまでも溢れ出して道中迷惑に御座候間、一応おあらための上、よろしく御取捨
被下度
(
くだされたく
)
、右重々御手数ながら御願申上候。早々
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
今は延々すべきときに
非
(
あら
)
ずと心得られ候まま、汗顔平伏、お耳につらきこと開陳、
暫時
(
ざんじ
)
、おゆるし
被下度
(
くだされたく
)
候。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
しかしこの事は小生の奮発より成るものにて他人を強うる事は出来不申候故左様御承知
被下度
(
くだされたく
)
候。
子規居士と余
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
御書面拝読、其後両親初め一同無事
消光罷在候間
(
しょうこうまかりありそうろうあいだ
)
御安心
被下度
(
くだされたく
)
候。御申越の金子百五十円同封為替にてお送り申上候。就職の方差当り思わしき向き
無之由
(
これなきよし
)
、別に急ぐことも無之と存候。
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
昨夜
恙
(
つつが
)
なく帰宅致し候
儘
(
まま
)
御安心
被下度
(
くだされたく
)
、
此
(
こ
)
の
度
(
たび
)
はまことに御忙しき折柄種々御心配ばかり相懸け候うて申訳も
無之
(
これなく
)
、幾重にも
御詫
(
おわび
)
申上候、御前に御高恩をも謝し奉り、
御詫
(
おわび
)
も致し度候いしが
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
其節
(
そのせつ
)
申上
(
もうしあげ
)
候通り、
何
(
いず
)
れ
是
(
これ
)
は
時節
(
じせつ
)
を
見計
(
みはからい
)
、世に
公
(
おおやけ
)
にする
積
(
つもり
)
に
候得共
(
そうらえども
)
、
尚
(
なお
)
熟考
(
じゅくこう
)
仕候
(
つかまつりそうろう
)
に、書中或は事実の間違は
有之間敷哉
(
これあるまじきや
)
、又は
立論之旨
(
りつろんのむね
)
に付御意見は
有之間敷哉
(
これあるまじきや
)
、
若
(
も
)
しこれあらば
無御伏臓
(
ごふくぞうなく
)
被仰聞
(
おおせきけられ
)
被下度
(
くだされたく
)
瘠我慢の説:03 書簡
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
、
勝海舟
、
榎本武揚
(著)
御免
(
おんゆる
)
し
被下度
(
くだされたく
)
、御免し
被下度
(
くだされたく
)
、御免し被下度候。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
本人身の上に別状なきことは武士の
誓言
(
せいごん
)
相違あるまじく候、菊園一家の者に心配無用と御伝え
被下度
(
くだされたく
)
、貴殿にも御探索御見合せ被下度候、
先
(
まず
)
は右申入度、早々。
半七捕物帳:56 河豚太鼓
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「拝復、今回は栄転に
無之
(
これなく
)
、
寧
(
むし
)
ろ
左遷
(
させん
)
に候。同僚の国文学と議論の末、腕力に及び候為め也。喧嘩はこれにて三度目ゆえ、学校長に気の毒と存じ、逃げ出し申候。御一笑
被下度
(
くだされたく
)
。早々頓首」
変人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
悲しい
哉
(
かな
)
、老いの筋骨亀縮して手足十分に伸び申さず、わななきわななき引きしぼって放ちたる矢の的にはとどかで、すぐ目前の砂利の上にぱたりぱたりと落ちる淋しさ、お察し
被下度
(
くだされたく
)
候。
花吹雪
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
此方より手紙を出しても一向返事も寄越さず、多忙か病気か
無性
(
ぶしょう
)
か、或は三者の合併かと存候。小生僻地に
罷在
(
まかりあり
)
、楽しみとするところは東京俳友の消息に有之、
何卒
(
なにとぞ
)
爾後
(
じご
)
は時々景気御報知
被下度
(
くだされたく
)
候。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
小生儀、異性の一友人にすすめられ、『めくら草紙』を読み、それから『ダス・ゲマイネ』を読み、たちどころに、太宰治ファンに
相成
(
あいなり
)
候
(
そうろう
)
ものにして、これは、ファン・レターと御承知
被下度
(
くだされたく
)
候。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
一面識ナキ小生ヨリノ失礼ナル手紙御読了
被下度
(
くだされたく
)
候
(
そうろう
)
。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
被
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
度
常用漢字
小3
部首:⼴
9画
“被下度”で始まる語句
被下度候
被下度候云々
被下度願上候