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肝要
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かんよう
ふりがな文庫
“
肝要
(
かんよう
)” の例文
ただいま御話しにならぬその以外の、最も必要なる事をこの席に於て述ぶることは、最もこの紀念祭に
肝要
(
かんよう
)
であると信ずるのであります。
明治文明史上に於ける福沢翁
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
念力
(
ねんりき
)
は
無論
(
むろん
)
大切
(
たいせつ
)
で、
念力
(
ねんりき
)
なしには
小雨
(
こさめ
)
一
(
ひと
)
つ
降
(
ふ
)
らせることもできぬが、しかしその
念力
(
ねんりき
)
は、
何
(
なに
)
は
措
(
お
)
いても
自然
(
しぜん
)
の
法則
(
さだめ
)
に
協
(
かな
)
うことが
肝要
(
かんよう
)
じゃ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
いったい鶯は上手に飼えば寿命が長いものだけれどもそれには細心の注意が
肝要
(
かんよう
)
で経験のない者に任せたら
直
(
じ
)
き死んでしまう死ねばまた代りの鶯を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
社会の人間を働かせようとするはよいが、人間も働くだけ働けば蚕のように上がらなければなるまい。だから人間はゆっくり働くくふうが
肝要
(
かんよう
)
だよ。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「それはなぜそういう風になるか。」「それは二、三の人の希望だけで政府及び人民一般の希望でないから」というような事で
肝要
(
かんよう
)
な話は終りました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
しかれども
球戯
(
きゅうぎ
)
は死物にあらず防者にありてはただ敵を除外ならしむるを唯一の目的とするをもってこれがためには各人皆臨機応変の処置を取るを
肝要
(
かんよう
)
とす。
ベースボール
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
何はあれ一人にても駈け向い、落ちました関東の武威を揚げますこと、
肝要
(
かんよう
)
のことかと存ぜられまする
赤坂城の謀略
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
池田勝入、森武蔵は、前々から敵を
侮
(
あなど
)
りがちな武勇自慢の者どもである。その方、
軍監
(
ぐんかん
)
として、よくよく心得おくように。機を
過
(
あやま
)
らず
諫
(
いさ
)
めよ。その段、
肝要
(
かんよう
)
のこと
也
(
なり
)
。謹言。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こうして、
家
(
いえ
)
を
出
(
で
)
たからには、
何事
(
なにごと
)
も
自分
(
じぶん
)
のことは、
自分
(
じぶん
)
の
力
(
ちから
)
でするという
決心
(
けっしん
)
が
肝要
(
かんよう
)
なのだ。そして、
親
(
おや
)
に
心配
(
しんぱい
)
をかけるのが、なによりも
不孝
(
ふこう
)
であると
知
(
し
)
らなければならない。
風雨の晩の小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「エエ、そして、今度の実演こそ、あなた方にお見せしたい、ごく
肝要
(
かんよう
)
な場面なのです」
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
これ
等
(
ら
)
のインチキから
脱
(
のが
)
れるためには、第一に自分以外の三人が、果して十七憧ずつ並べているかどうかをひと目で知る練習と注意とが
肝要
(
かんよう
)
で、第二には、相手の手の運動状態と
麻雀インチキ物語
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ここの世界は
苦界
(
くがい
)
という、
又
(
また
)
忍土
(
にんど
)
とも名づけるじゃ。みんなせつないことばかり、
涙
(
なみだ
)
の
乾
(
かわ
)
くひまはないのじゃ。ただこの上は、われらと
衆生
(
しゅじょう
)
と、早くこの苦を
離
(
はな
)
れる道を知るのが
肝要
(
かんよう
)
じゃ。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それというのが一番
肝要
(
かんよう
)
な一点において、流通性を欠いているからである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「なによりまずぼくらは、敵に発見されないことが
肝要
(
かんよう
)
だ」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
この区別、事において
肝要
(
かんよう
)
なりとす。
「ヒリモア」万国公法の内宗教を論ずる章(撮要)
(新字新仮名)
/
ロバート・フィリモア
(著)
「いまも京町さんと話をして居たことです。ソフトカラーをしているお互いは、ネクタイで締められないように
用心
(
ようじん
)
が
肝要
(
かんよう
)
だとナ。ハッハッハッ」先生は
洞
(
うつろ
)
のような声を出して笑った。
階段
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
全
(
まった
)
く
人間
(
にんげん
)
はまごころ
一
(
ひと
)
つが
肝要
(
かんよう
)
で、一
心
(
しん
)
不乱
(
ふらん
)
になりますと、
躯
(
からだ
)
の
内部
(
なか
)
から
何
(
なに
)
やら一
種
(
しゅ
)
の
霊気
(
れいき
)
と
申
(
もう
)
すようなものが
出
(
で
)
て、
普通
(
ふつう
)
ではとてもできない
不思議
(
ふしぎ
)
な
仕事
(
しごと
)
をするらしいのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
(いや戦い
占
(
と
)
った地の、後始末こそ
肝要
(
かんよう
)
である)
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ところで、そのおくを洞察することが、
肝要
(
かんよう
)
だて」
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
肝
常用漢字
中学
部首:⾁
7画
要
常用漢字
小4
部首:⾑
9画
“肝”で始まる語句
肝腎
肝
肝心
肝煎
肝癪
肝胆
肝魂
肝腎要
肝胆相照
肝入