“肝癪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんしゃく80.0%
かんしやく20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天麩羅蕎麦もうちへ帰って、一晩寝たらそんなに肝癪かんしゃくに障らなくなった。学校へ出てみると、生徒も出ている。何だか訳が分らない。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今我が枕頭に座って居ったとすれば我はこれにむくいるに「馬鹿野郎」という肝癪かんしゃくの一言を以てその座を逐払おいはらうに止まるであろう。
病牀苦語 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
むらむらと湧いた肝癪かんしやくから私はまだ其儘そのまま其處に在つた蠅叩きを取るや否や、ぴしやりとその黒い蟲のかたまりに一撃を喰はした。
其夜そのよとこりしかども、さりとは肝癪かんしやくのやるなく、よしや如何いかなる用事ようじありとても、れなき留守るす無斷むだん外出ぐわいしつ殊更ことさら家内かないあけはなしにして
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)