“肝癪持”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんしゃくもち80.0%
かんしゃくも20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は年の若い上に、馬鹿の肝癪持かんしゃくもちですから、いっそ双方そうほうとも断ってしまったら好いだろうと考えて、その手続きをやり始めたのです。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
顔も觀骨かんこつやや出張っているのがきずであるが、まゆや目の間に才気があふれて見える。伊織は武芸が出来、学問の嗜もあって、色の白い美男である。只この人には肝癪持かんしゃくもちと云う病があるだけである。
じいさんばあさん (新字新仮名) / 森鴎外(著)
山嵐もおれにおとらぬ肝癪持かんしゃくもちだから、負けぎらいな大きな声を出す。控所に居た連中は何事が始まったかと思って、みんな、おれと山嵐の方を見て、あごを長くしてぼんやりしている。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)