“かんしゃくもち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
癇癪持77.3%
肝癪持18.2%
疳癪持4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見る間に太る額の蒼筋あおすじ癇癪持かんしゃくもちの頭痛やみにて、中年以来丸髷まるまげに結いしこと無き難物なれば、何かはもってたまるべき。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
顔も觀骨かんこつやや出張っているのがきずであるが、まゆや目の間に才気があふれて見える。伊織は武芸が出来、学問の嗜もあって、色の白い美男である。只この人には肝癪持かんしゃくもちと云う病があるだけである。
じいさんばあさん (新字新仮名) / 森鴎外(著)
侍分さむらいぶんの子で十三四歳ぐらいのが附いて居り、殿様はきっと固くびん引詰ひッつめて、芝居でいたす忠臣蔵の若狭之助わかさのすけのように眼がつるし上っているのは、疳癪持かんしゃくもちというのではありません。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)