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かんしやく
ふりがな文庫
“
肝癪
(
かんしやく
)” の例文
むらむらと湧いた
肝癪
(
かんしやく
)
から私はまだ
其儘
(
そのまま
)
其處に在つた蠅叩きを取るや否や、ぴしやりとその黒い蟲のかたまりに一撃を喰はした。
樹木とその葉:14 虻と蟻と蝉と
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
其夜
(
そのよ
)
は
床
(
とこ
)
に
入
(
い
)
りしかども、さりとは
肝癪
(
かんしやく
)
のやる
瀬
(
せ
)
なく、よしや
如何
(
いか
)
なる
用事
(
ようじ
)
ありとても、
我
(
わ
)
れなき
留守
(
るす
)
に
無斷
(
むだん
)
の
外出
(
ぐわいしつ
)
、
殊更
(
ことさら
)
家内
(
かない
)
あけ
放
(
はな
)
しにして
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今夜
(
こんや
)
も
又
(
また
)
木戸番
(
きどばん
)
か、
何
(
なん
)
たら
事
(
こと
)
だ
面白
(
おもしろ
)
くもないと
肝癪
(
かんしやく
)
まぎれに
店前
(
みせさき
)
へ
腰
(
こし
)
をかけて
駒下駄
(
こまげた
)
のうしろでとん/\と
土間
(
どま
)
を
蹴
(
け
)
るは二十の
上
(
うへ
)
を七つか十か
引眉毛
(
ひきまゆげ
)
に
作
(
つく
)
り
生際
(
はへぎは
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今夜も又木戸番か、何たら事だ面白くもないと
肝癪
(
かんしやく
)
まぎれに
店前
(
みせさき
)
へ腰をかけて
駒下駄
(
こまげた
)
のうしろでとんとんと土間を
蹴
(
け
)
るは二十の上を七つか十か
引眉毛
(
ひきまゆげ
)
に作り
生際
(
はへぎは
)
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何
(
なに
)
頭痛
(
づゝう
)
も
何
(
なに
)
もしませぬけれど
頻
(
しきり
)
に
持病
(
ぢびやう
)
が
起
(
おこ
)
つたのですといふ、お
前
(
まへ
)
の
持病
(
ぢびやう
)
は
肝癪
(
かんしやく
)
か、いゝゑ、
血
(
ち
)
の
道
(
みち
)
か、いゝゑ、
夫
(
それ
)
では
何
(
なん
)
だと
聞
(
き
)
かれて、
何
(
ど
)
うも
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ませぬ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
何頭痛も何もしませぬけれど
頻
(
しきり
)
に持病が起つたのですといふ、お前の持病は
肝癪
(
かんしやく
)
か、いいゑ、血の道か、いいゑ、それでは何だと聞かれて、どうも言ふ事は出来ませぬ
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
肝
常用漢字
中学
部首:⾁
7画
癪
漢検1級
部首:⽧
21画
“肝癪”で始まる語句
肝癪持
肝癪玉