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にくがん
ふりがな文庫
“
肉眼
(
にくがん
)” の例文
老人のすがたは若者の
眼
(
め
)
の前で、だんだんうすれはじめ、
一抹
(
いちまつ
)
のもやのようなものとなり、やがて
肉眼
(
にくがん
)
にはみえないものになってしまった。
おしどり
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
井上君は、円盤がすぐ目の前にちかづいてくるので、こわくなって、望遠鏡から目をはなし、
肉眼
(
にくがん
)
で空をながめました。
妖星人R
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
凡
(
およそ
)
物を
視
(
み
)
るに
眼力
(
がんりき
)
の
限
(
かぎ
)
りありて
其外
(
そのほか
)
を視るべからず。されば人の
肉眼
(
にくがん
)
を以雪をみれば
一片
(
ひとひら
)
の
鵞毛
(
がまう
)
のごとくなれども、
数
(
す
)
十百
片
(
へん
)
の
雪花
(
ゆき
)
を
併合
(
よせあはせ
)
て一
片
(
へん
)
の鵞毛を
為
(
なす
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
別
(
べつ
)
に
変
(
かわ
)
った
躯
(
からだ
)
でもないが、しかし
人間
(
にんげん
)
からいえばつまり一の
幽体
(
ゆうたい
)
、もちろん
肉眼
(
にくがん
)
で
見
(
み
)
ることはできぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
秀吉
(
ひできち
)
は、
双眼鏡
(
そうがんきょう
)
というものを、はじめて、のぞいたのでした。しかし
月
(
つき
)
の
世界
(
せかい
)
の
秘密
(
ひみつ
)
は
肉眼
(
にくがん
)
で
見
(
み
)
る
以上
(
いじょう
)
に、わからなかったのでした。いくらか、はっきりするぐらいなものです。
さか立ち小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
鳥渡
(
ちょっと
)
悪魔のような、また工場の隅から飛び出してきた職工のような恰好である。それほどアリアリと
眺
(
なが
)
められる人の姿でありながら、一度元の
肉眼
(
にくがん
)
にかえると、
薩張
(
さっぱ
)
り見えない。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
どこへ落ちたかそれていったか、
肉眼
(
にくがん
)
では見えなくなった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大体
(
だいたい
)
日本
(
にほん
)
の
言葉
(
ことば
)
が、
肉眼
(
にくがん
)
に
見
(
み
)
えないものを
悉
(
ことごと
)
く
神
(
かみ
)
と
言
(
い
)
って
了
(
しま
)
うから、
甚
(
はなは
)
だまぎらわしいのでございます。
神
(
かみ
)
という一
字
(
じ
)
の
中
(
なか
)
には
飛
(
と
)
んでもない
階段
(
かいだん
)
があるのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「見えないことはありませんよ。しばらくじっと見ておいでになると、島の
輪廓
(
りんかく
)
がありありと見えてきます。わしらには
肉眼
(
にくがん
)
でちゃんと見えているんですからねえ。この
見
(
けん
)
とうですよ」
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
錆
(
さびる
)
は
腐
(
くさる
)
の
始
(
はじめ
)
、
錆
(
さび
)
の中かならず虫あり、
肉眼
(
にくがん
)
におよばざるゆゑ人しらざる也。(蘭人の説也)金中
猶
(
なほ
)
虫
(
むし
)
あり、雪中虫
無
(
なから
)
んや。しかれども常をなさゞれば
奇
(
き
)
とし
妙
(
めう
)
として
唐土
(
もろこし
)
の
書
(
しよ
)
にも
記
(
しる
)
せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
しかれども
肉眼
(
にくがん
)
のおよばざる
至微物
(
こまかきもの
)
ゆゑ、
昨日
(
きのふ
)
の
雪
(
ゆき
)
も
今日
(
けふ
)
の雪も一
望
(
ばう
)
の
白糢糊
(
はくもこ
)
を
為
(
なす
)
のみ。下の
図
(
づ
)
は天保三年
許鹿君
(
きよろくくん
)
*1
の
高撰雪花図説
(
かうせんせつくわづせつ
)
に
在
(
あ
)
る
所
(
ところ
)
、
雪花
(
せつくわ
)
五十五
品
(
ひん
)
の内を
謄写
(
すきうつし
)
にす。
雪
(
ゆき
)
六出
(
りくしゆつ
)
を
為
(
なす
)
。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その場所は、どういう景色のところで、その飛行場はどんな地形になっているのか、それは
肉眼
(
にくがん
)
では見えなかった。なにしろ、日はとっぷり暮れ、黒白も見わけられぬほどの闇の夜だったから。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
まして
人間
(
にんげん
)
の
肉眼
(
にくがん
)
などに
映
(
うつ
)
る
気
(
き
)
づかいはございませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
“肉眼”の意味
《名詞》
(にくがん) 観測器具、測定機械を用いない状態の目。
(にくげん; 仏教)人から仏に至る認識の程度を目に例えた五眼の一つ。衆生凡夫が肉体として持っている目。
(出典:Wiktionary)
“肉眼”の解説
肉眼(にくがん)とは、光学機器を付けずに観測すること。
またその行為である。
(出典:Wikipedia)
肉
常用漢字
小2
部首:⾁
6画
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
“肉”で始まる語句
肉
肉体
肉桂
肉塊
肉汁
肉體
肉刺
肉叉
肉身
肉置