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なまわか
ふりがな文庫
“
生若
(
なまわか
)” の例文
締直
(
しめなほ
)
し支度をして行んとする故
彼方
(
かなた
)
に居る雲助共は
大聲
(
おほごゑ
)
揚
(
あげ
)
ヤイ/\
能
(
よく
)
そんな事で
行
(
いけ
)
る者か何でも乘て
貰
(
もら
)
へ/\今時
生若
(
なまわか
)
い者が大金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
第一中隊のシードロフという未だ
生若
(
なまわか
)
い兵が
此方
(
こッち
)
の戦線へ
紛込
(
まぎれこん
)
でいるから⦅
如何
(
どう
)
してだろう?⦆と
忙
(
せわ
)
しい中で
閃
(
ちら
)
と
其様
(
そん
)
な事を疑って見たものだ。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
話の波が、また
中央
(
まんなか
)
へ
復
(
かへ
)
つて来た。が、頭を青々と
剃立
(
そりた
)
てた
生若
(
なまわか
)
い坊さんは、
勿体
(
もつたい
)
ぶつた顔にちよいと微笑を浮べただけで何とも答へなかつた。
野の哄笑
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
あんな
生若
(
なまわか
)
い癖に駕籠賃を踏み倒したりなんかして、あれがだんだん増長すると
騙
(
かた
)
りや
美人局
(
つつもたせ
)
でもやり兼ねないと……
半七捕物帳:16 津の国屋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
生若
(
なまわか
)
い身にはございますが、痩せ腕ながら菊之丞、屹度、雪太郎坊っちゃまを、お預かりいたし、必ず御無念を、このお子の手で晴らさせて御覧に入れます
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
▼ もっと見る
どこから見たって不足を言う点がないではないか、
生若
(
なまわか
)
いものであると料簡の
見留
(
みと
)
めもつきにくいが斎藤ならばもう安心なものだ。どうしても承知ができないか
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
彼は
生若
(
なまわか
)
い伍長が直立して敬礼するのに対して、馬鹿野郎と呶鳴った。軍人より
匪賊
(
ひぞく
)
という
型
(
タイプ
)
だった。
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
それはまだ二十二ぐらいの
生若
(
なまわか
)
い男だったが、よく動く浅黒い顔つきは、年よりも老けて見えた。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
宗助
(
そうすけ
)
には
宜道
(
ぎだう
)
の
意味
(
いみ
)
がよく
解
(
わか
)
らなかつた。
彼
(
かれ
)
は
此
(
この
)
生若
(
なまわか
)
い
青
(
あを
)
い
頭
(
あたま
)
をした
坊
(
ばう
)
さんの
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
つて、
恰
(
あたか
)
も一
個
(
こ
)
の
低能兒
(
ていのうじ
)
であるかの
如
(
ごと
)
き
心持
(
こゝろもち
)
を
起
(
おこ
)
した。
彼
(
かれ
)
の
慢心
(
まんしん
)
は
京都
(
きやうと
)
以來
(
いらい
)
既
(
すで
)
に
銷磨
(
せうま
)
し
盡
(
つく
)
してゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
あの時わしは、兄三郎
盛綱
(
もりつな
)
とともに、まだ
二十歳
(
はたち
)
にも足らぬ
生若
(
なまわか
)
い頼朝を助けに
馳
(
は
)
せ参じた。あの旗挙げの第一戦に、頼朝はさんざんにやぶれ、石橋山から
土肥
(
とい
)
の杉山へと落ちのびた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そんな
野暮
(
やぼ
)
なことはなさらずに、金助、これで一杯飲め、なんかと言って下さるのが嬉しうございますね、あの呼吸はなかなか
生若
(
なまわか
)
い世間知らずのお方にはできません、やはり苦労人でないと……
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
兵卒が生ませて、戦争が育てた、
生若
(
なまわか
)
い女原奴。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「
南無阿弥陀仏
(
なあまいだんぶ
)
。」と
生若
(
なまわか
)
い声を出す。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
取替行るゝ事故請取も
糸瓜
(
へちま
)
も入ぬ譯なれど深切づくの
預
(
あづか
)
り物
生若
(
なまわか
)
い衆の御出に付
念
(
ねん
)
の爲
取
(
とら
)
ずとも
宜
(
い
)
い請取までサア御覽じろと差出すを各々取上げ
披
(
ひら
)
き見るに
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼はこの
生若
(
なまわか
)
い青い頭をした坊さんの前に立って、あたかも一個の低能児であるかのごとき心持を起した。彼の慢心は京都以来すでに
銷磨
(
しょうま
)
し尽していた。彼は平凡を分として、
今日
(
こんにち
)
まで生きて来た。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「まだ
生若
(
なまわか
)
い男だぜ!」ともう一人が口をはさんだ。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
飛違
(
とびちが
)
へ未だ
生若
(
なまわか
)
き腕ながら一
生
(
しやう
)
懸命
(
けんめい
)
切捲
(
きりまく
)
れば流石に武士の
働
(
はたら
)
きには敵し難くや駕籠舁ども是は
叶
(
かな
)
はじと
逃出
(
にげいだ
)
すを
何國迄
(
いづくまで
)
もと
追行
(
おひゆく
)
中
(
うち
)
豫
(
かね
)
て
相※
(
あひづ
)
やなしたりけん地藏堂の
扉
(
とびら
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
若
常用漢字
小6
部首:⾋
8画
“生”で始まる語句
生
生命
生憎
生活
生涯
生々
生垣
生物
生温
生死