旧字:氣狂
己れは一度も供せぬと、いふても聞かぬ気の奥様。今日この頃では、全くの、気狂ひを見るやうに、そつちも、ぐるじやと、大不興。
見かけたんだが、まるで、ふらり、ふらりと、魂の抜けた人間みたいに歩いているので、初めは、てっきり気狂いだと思ったくらいだ
気狂いになったサント・セリーニュ長老(彫刻家セラッキの妹)、気狂いになったサント・シャンタル長老(ド・スューゾン嬢)。
気狂いとでも思っているんだろうね。……早く手術をしてくださいってそういっておいで。わたしはちゃんと死ぬ覚悟をしていますからってね
気狂いではあるまいかと兵馬は思いました。木の上に登って助けてくれというのは、たいてい大水の場合に限るようです。