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手折
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たを
ふりがな文庫
“
手折
(
たを
)” の例文
これは寧ろ、黒人の、「いざ児ども大和へ早く
白菅
(
しらすげ
)
の
真野
(
まぬ
)
の
榛原
(
はりはら
)
手折
(
たを
)
りて行かむ」(巻三・二八〇)の方が
優
(
まさ
)
っているのではなかろうか。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
そして殊に若く美しい花が人に
手折
(
たを
)
られたやうに死んで行くことは、限りない幸福なことだと考へてゐたのであつた。そして生れつき弱い彼女は、これまで度々病氣をした。
珠
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
散りこすな
努
(
ゆめ
)
と言ひつゝ、
幾許
(
こゝだく
)
も
吾
(
あ
)
が
守
(
も
)
るものを、
慨
(
うたて
)
きや
醜
(
しこ
)
ほとゝぎす、
暁
(
あかつき
)
の
心悲
(
うらかな
)
しきに、追へど追へど尚ほし
来
(
き
)
鳴きて、
徒
(
いたづら
)
に地に散らせれば、
術
(
すべ
)
をなみ
攀
(
よ
)
ぢて
手折
(
たを
)
りて、見ませ
吾姉子
(
あぎもこ
)
。
浮標
(新字旧仮名)
/
三好十郎
(著)
けふも
手折
(
たを
)
りに
来
(
き
)
たわいな。
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
蔭
(
かげ
)
にひともと
手折
(
たを
)
りては
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
▼ もっと見る
悪
(
に
)
くて
手折
(
たを
)
ろか
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
何
(
なに
)
ならんと
小走
(
こばし
)
りして
進
(
すゝ
)
み
寄
(
よ
)
りつ
一枝
(
ひとえだ
)
手折
(
たを
)
りて一
輪
(
りん
)
は
主
(
しう
)
一
輪
(
りん
)
は
我
(
わ
)
れかざして
見
(
み
)
るも
機嫌取
(
きげんと
)
りなり
互
(
たがひ
)
の
心
(
こゝろ
)
は
得
(
え
)
ぞしらず
畔道
(
あぜみち
)
づたひ
行返
(
ゆきかへ
)
りて
遊
(
あそ
)
ぶ
共
(
とも
)
なく
暮
(
くら
)
す
日
(
ひ
)
の
鳥
(
とり
)
も
寐
(
ね
)
に
歸
(
かへ
)
る
夕
(
ゆふ
)
べの
空
(
そら
)
に
行
(
ゆ
)
く
雲水
(
くもみづ
)
の
僧
(
そう
)
一人
(
ひとり
)
たゝく
月下
(
げつか
)
の
門
(
もん
)
は
何方
(
いづこ
)
ぞ
浦山
(
うらやま
)
しの
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
やと
見送
(
みを
)
くれば
見
(
み
)
かへる
笠
(
かさ
)
のはづれ
兩女
(
ふたり
)
ひとしくヲヽと
呌
(
さけ
)
びぬ
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
例えば、「うち
手折
(
たを
)
り
多武
(
たむ
)
の山霧しげみかも細川の瀬に波のさわげる」(巻九・一七〇四)という、
舎人皇子
(
とねりのみこ
)
に献った歌までに寓意を云々するが如きである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
磯
(
いそ
)
の
上
(
うへ
)
に
生
(
お
)
ふる
馬酔木
(
あしび
)
を
手折
(
たを
)
らめど
見
(
み
)
すべき
君
(
きみ
)
がありと
云
(
い
)
はなくに 〔巻二・一六六〕 同
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
合歓
(
ねむ
)
の
花
(
はな
)
ひくく匂ひてありたるを
手折
(
たを
)
らむとする
心利
(
こころど
)
もなし
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
折
常用漢字
小4
部首:⼿
7画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭