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引導
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いんだう
ふりがな文庫
“
引導
(
いんだう
)” の例文
間もなく飛んで來た外科は、一と眼に
引導
(
いんだう
)
を渡してしまひました。傷は後ろから一と突きしたもの、多分聲も立てずに死んだことでせう。
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
夫
(
それ
)
では
引導
(
いんだう
)
を
渡
(
わた
)
して
上
(
あ
)
げよう。グワン/\と
鉦
(
かね
)
を
打鳴
(
うちなら
)
し、和「
南無喝囉怛那
(
なむからたんの
)
、
哆羅夜耶
(
とらやや
)
、
南無阿唎耶
(
なむおりや
)
、
婆慮羯諦爍鉢羅耶
(
ばりよぎやていしふふらや
)
、
菩提薩※婆耶
(
ふちさとばや
)
。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
猫の死骸を繩にくゝりてお役目なれば
引導
(
いんだう
)
をたのみますと投げつけし事も有りしが、それは昔、今は校内一の人とて假にも
侮
(
あなど
)
りての處業はなかりき、歳は十五
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
燒
(
や
)
き
引導
(
いんだう
)
を渡して
呉
(
くれ
)
ろと云ふに彌十聞て
日來
(
ひごろ
)
の
懇意
(
こんい
)
に
任
(
まか
)
せ承知はしましたが
燒代
(
やきだい
)
は
何
(
どう
)
してと言を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
四手
(
よつで
)
を
上
(
あ
)
げても
星
(
ほし
)
も
懸
(
かゝ
)
らず、
鬢
(
びん
)
の
香
(
か
)
のする
雫
(
しづく
)
も
落
(
お
)
ちぬ。あゝ、
引導
(
いんだう
)
を
渡
(
わた
)
したな。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
海上
(
かいじやう
)
の
規則
(
きそく
)
で
船長
(
せんちやう
)
以下
(
いか
)
澤山
(
たくさん
)
の
船員
(
せんゐん
)
が
甲板
(
かんぱん
)
に
集
(
あつま
)
つて
英國
(
エイこく
)
の一
宣教師
(
せんけうし
)
の
引導
(
いんだう
)
の
下
(
もと
)
に
其
(
その
)
死骸
(
しがい
)
をば
海底
(
かいてい
)
に
葬
(
はうむ
)
つてしまつた
事
(
こと
)
と、
是等
(
これら
)
は
極
(
きは
)
めて
悲慘
(
ひざん
)
な
出來事
(
できごと
)
であるが、
他
(
ほか
)
に
愉快
(
ゆくわい
)
な
事
(
こと
)
も二つ三つ
無
(
な
)
いでもない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
これを
借
(
か
)
りて死人の上を二三べんかざし、これを
引導
(
いんだう
)
として
私
(
わたくし
)
に
葬
(
はうふ
)
る。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
猫
(
ねこ
)
の
死骸
(
しがい
)
を
繩
(
なわ
)
にくゝりてお
役目
(
やくめ
)
なれば
引導
(
いんだう
)
をたのみますと
投
(
な
)
げつけし
事
(
こと
)
も
有
(
あ
)
りしが、それは
昔
(
むかし
)
、
今
(
いま
)
は
校内
(
かうない
)
一の
人
(
ひと
)
とて
假
(
かり
)
にも
侮
(
あなど
)
りての
處業
(
しよげう
)
はなかりき、
歳
(
とし
)
は十五
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「下にゐるのは俺の兄哥の勇五郎だ。その繩を這ひ上がつたつて、下へ飛降りたつて助けるこつちやねえ、——何時まで苦しませるのも殺生だ。この邊で
引導
(
いんだう
)
を渡してやらう、——見ろ」
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
丑満
(
うしみつ
)
まで
此処
(
こゝ
)
にござつて
引導
(
いんだう
)
を
頼
(
たの
)
むでがす。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
三五郎は何分承知せず然樣なら御
釋迦樣
(
しやかさま
)
の時は
極樂
(
ごくらく
)
へ
遣
(
やり
)
今の時代は地獄へ御
引導
(
いんだう
)
成
(
なさ
)
れますか
憚
(
はゞか
)
りながら
出家
(
しゆつけ
)
の御身分は何と御
心得
(
こゝろえ
)
成
(
なさ
)
れますぞと
顏色
(
かほいろ
)
變
(
かへ
)
て言ひければ役僧は
己
(
おのれ
)
不屆至極
(
ふとゞきしごく
)
な奴なり
汝
(
おのれ
)
は大方
搖
(
ゆす
)
り
騙
(
かたり
)
に相違は有まいコリヤ男共此
奴
(
やつ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“引導”の意味
《名詞》
迷う衆生を教え導き仏道に入らせること。
死者の葬儀の際、僧が死者を済度、開悟させるため柩の前で法話をすること。
手引き
(出典:Wiktionary)
“引導”の解説
引導(いんどう)とは、仏教用語である。仏教の葬儀において、亡者を悟りの彼岸に導き済度するために、棺の前で導師が唱える教語(法語)、または教語を授ける行為を指す。
もとは、衆生を導き、仏道に引き入れ導くことという意味であるが、そこから転じて前述の意味として使われるようなった。
(出典:Wikipedia)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
導
常用漢字
小5
部首:⼨
15画
“引”で始まる語句
引
引込
引摺
引返
引張
引掛
引籠
引立
引緊
引出