十分じゆうぶん)” の例文
かくてこれ展望てんぼうをほしいまゝにしたわが郵船ゆうせんはナポリこう到着とうちやくし、ヴェスヴィオを十分じゆうぶん見學けんがく機會きかいとらへられるのである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
私共わたしども今日こんにち生活せいかつから茶碗ちやわんつぼなどをなくしてしまつたならば、どれだけ不便ふべんなことであるかは、十分じゆうぶん想像そう/″\出來できるのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
たがひ身體しんたい丈夫じようぶでなければ何事なにごと出來できませんから、あたらしい空氣くうき呼吸こきゆうと、十分じゆうぶん日光浴につこうよくと、運動うんどうとによつて食物しよくもつをうまくべることが一番いちばん大切たいせつです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
空想くうそうつくりながらこれまでにつくげたのだから、その作者さくしやちから十分じゆうぶんあつたことがわかります。このひと學者がくしやであり文學者ぶんがくしやですから、言葉ことばのあやを十分じゆうぶん心得こゝろえて、すこしのむだもしないでゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
したがつて破壞力はかいりよくからいへば、餘震よしん最大さいだいなるものも最初さいしよ大地震だいぢしん九分くぶんいち以下いかであるといふことになる。ざつと十分じゆうぶんいちてよいであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
かようにまだ歴史れきし十分じゆうぶんあきらかではないが、ぼんやりわかつて時代じだいを、われ/\は原史時代げんしじだいといふのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
そのためには、いふまでもなく、おたがひ十分じゆうぶんやまあいして、むやみにらないようにし、もしれば、そのあとかはりのゑてたてることをわすれてはなりません。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
また新石器時代しんせつきじだいのつゞいた年代ねんだい舊石器時代きゆうせつきじだいくらべてたいへんみじかく、舊石器時代きゆうせつきじだい十分じゆうぶんいちにもりないくらゐです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
あるひ自力じりよく十分じゆうぶんなこともあり、あるひ助力じよりよくようすることもあり、あるひ消防隊しようぼうたい必要ひつようとすることもあるであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
餘震よしん勢力せいりよくあるひ地震動ぢしんどうとしての破壞力はかいりよくは、最初さいしよ本地震ほんぢしん比較ひかくして微小びしようなものでなければならぬ。おほくの實例じつれいちようするも其最大そのさいだいなる場合ばあひでも十分じゆうぶんいち以下いかである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)