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剽輕
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へうきん
ふりがな文庫
“
剽輕
(
へうきん
)” の例文
新字:
剽軽
三吉は三升樽をブラ下げて、
艫
(
とも
)
に
踞
(
しやが
)
みました。五十六七、すつかり
月代
(
さかやき
)
が色付いて、鼻も眼も口も
萎
(
しな
)
びた、
剽輕
(
へうきん
)
な感じのする親爺です。
銭形平次捕物控:040 兵庫の眼玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
大豆打
(
でえづぶち
)
にかつ
轉
(
ころ
)
がつた
見
(
み
)
てえに
面中
(
つらぢう
)
穴
(
めど
)
だらけにしてなあ」
剽輕
(
へうきん
)
な
相手
(
あひて
)
は
益
(
ます/\
)
惡口
(
あくこう
)
を
逞
(
たくま
)
しくした。
群衆
(
ぐんしふ
)
は
一聲
(
ひとこゑ
)
の
畢
(
をは
)
る
毎
(
ごと
)
に
笑
(
わら
)
ひどよめいた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
此
(
この
)
居士
(
こじ
)
は
山
(
やま
)
へ
來
(
き
)
てもう二
年
(
ねん
)
になるとかいふ
話
(
はなし
)
であつた。
宗助
(
そうすけ
)
はそれから二三
日
(
にち
)
して、
始
(
はじ
)
めて
此
(
この
)
居士
(
こじ
)
を
見
(
み
)
たが、
彼
(
かれ
)
は
剽輕
(
へうきん
)
な
羅漢
(
らかん
)
の
樣
(
やう
)
な
顏
(
かほ
)
をしてゐる
氣樂
(
きらく
)
さうな
男
(
をとこ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
かゝる
樣々
(
さま/″\
)
の
出來事
(
できごと
)
の
間
(
あひだ
)
、
吾等
(
われら
)
の
可憐
(
かれん
)
なる
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は、
相變
(
あひかは
)
らず
元氣
(
げんき
)
よく
始終
(
しじゆう
)
甲板
(
かんぱん
)
を
飛廻
(
とびまは
)
つて
居
(
を
)
る
内
(
うち
)
に、ふとリツプとか
云
(
い
)
ふ、
英吉利
(
イギリス
)
の
極
(
きは
)
めて
剽輕
(
へうきん
)
な
老爺
(
をやぢさん
)
と
懇意
(
こんい
)
になつて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
夫れでも龍華寺はまだ物が解つて居るよ、長吉と來たら彼れははやと、生意氣に大人の口を眞似れば、お廢しよ正太さん、子供の癖にませた樣でをかしい、お前は餘つぽど
剽輕
(
へうきん
)
ものだね
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
八五郎の
剽輕
(
へうきん
)
な調子に
誘
(
さそ
)
はれるやうに、
身扮
(
みなり
)
の
凝
(
こ
)
つた、色の淺黒い、キリリとした若いのが、少し
卑屈
(
ひくつ
)
な態度で、恐る/\入つて來ました。
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「どうれ、
俺
(
お
)
ら
歸
(
けえ
)
つて
牛蒡
(
ごぼう
)
でも
拵
(
こせ
)
えべえ、
明日
(
あした
)
天秤棒
(
てんびんぼう
)
檐
(
かつ
)
いで
出
(
で
)
る
支障
(
さはり
)
にならあ」
剽輕
(
へうきん
)
な
相手
(
あひて
)
は
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
したやうにいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
岸
(
きし
)
の
草
(
くさ
)
の
中
(
なか
)
に
居
(
ゐ
)
た
蛙
(
かはづ
)
は
剽輕
(
へうきん
)
に
其
(
その
)
花
(
はな
)
へ
飛
(
と
)
び
付
(
つ
)
いて、それからぐつと
後
(
うしろ
)
の
足
(
あし
)
で
水
(
みづ
)
を
掻
(
か
)
いて
向
(
むかふ
)
の
岸
(
きし
)
へ
着
(
つ
)
いてふわりと
浮
(
う
)
いた
儘
(
まゝ
)
大
(
おほ
)
きな
目
(
め
)
を
睜
(
みは
)
つてこちらを
見
(
み
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
平次はさう言ひ乍らも、この
剽輕
(
へうきん
)
な男、——ガラツ八の駈けて行く後姿を見て居りました。
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
娘の後ろから顏を出したのは、火傷だらけの三十男、少し
剽輕
(
へうきん
)
さうなのもあはれです。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大工の金五郎はこんな時にも江戸つ兒らしい
剽輕
(
へうきん
)
さを失ひませんでした。
銭形平次捕物控:120 六軒長屋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎は船を漕ぐ眞似なんかして、
剽輕
(
へうきん
)
な聲を張り上げました。
銭形平次捕物控:232 青葉の寮
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
剽
漢検1級
部首:⼑
13画
輕
部首:⾞
14画
“剽輕”で始まる語句
剽輕者
剽輕男